サイフォンで鰹だしを取るラーメン店魚雷で「本枯中華そば」を食べてきた
コーヒーの抽出にはペーパードリップ・ネルドリップ・フレンチプレスなどがありますが、ユニークな見た目と香りが良く出る抽出法ということで愛好家がいるのがサイフォンによる抽出です。サイフォンは一般的にコーヒーを抽出するための器具ですが、ラーメンの鰹だしを取るためにサイフォンを使うラーメン店が文京区にある「魚雷」というお店。ユニークなだしの抽出方法で作ったラーメンが気になったので、お店に行ってきました。
本枯中華そば 魚雷(文京区) - BOND OF HEARTS(ボンドオブハーツ)
http://bond-of-hearts.jp/shop_gyorai.html
魚雷の住所は「東京都文京区小石川1丁目8−6アルシオン文京小石川102」で、都営地下鉄春日駅から3分ほどの場所にあります。
お店は「魚雷」と書かれた看板が目印。
入り口の上には魚雷が飾られています。
お昼時の店内は8割程度の入りをキープしている様子。さっそく目当ての「本枯中華そば(税込720円)」を注文します。お店の名前にも入っている「本枯」とは鰹節の1つ・本枯節(ほんかれぶし)のことで、完成までに半年以上かかります。
メニューを注文後、10種類のトッピングから3種類の別皿トッピングを選ぶことができるのもこのお店の特徴の1つ。今回は真空豚チャーシュー・鶏チャーシュー・姫たけのこをチョイス。
カウンターの前では注文が入るたびにスープにサイフォンで追い鰹をしています。
サイフォンに使う鰹節は機械で削っており、タイミングが合えばこの様子も見られるかも。
サイフォン上部のロートに鰹節を投入。ロートにはフィルターが付いており、下に置いたビーカーからだしがわき上がってくる仕組み。
ロートを丸いフラスコの上に接続し、ビーカーの下から火を付けてだしの抽出を開始。
以下のムービーで、サイフォンで鰹だしを取っている様子を確認できます。
魚雷店内でサイフォンで鰹だしを取っている様子 - YouTube
下のビーカーにたまっただしが温まると、上のロートの部分にだしがのぼりあがり……
下のビーカーにあっただしは空っぽに。
火を消すと最終的には下のビーカーにだしが戻り、サイフォンで追い鰹したものが完成形のスープ。だしがビーカーに逆流する様子は以下のムービーから確認できます。
サイフォンで鰹だしを取り火を止めてビーカーにだしが逆流する様子 - YouTube
お客さんがいる限りずっと追い鰹をしているので、見ていて飽きない演出です。
そんなこんなでラーメンとトッピングが載った皿が到着。手の込んだ調理法ではありますが、提供に10分もかかりません。
ラーメンには鰹だしのエスプーマとほうれん草が載っています。
エスプーマはスープの上でみるみるうちに溶けていきました。
スープはやや濃いしょうゆ色。
まずスープから飲んでみると、雑味のない鰹だしの香りと味が口一杯に広がります。鰹の香りと旨味はもちろんなのですが、鶏や豚といった動物系のだしの味もしっかり感じることができ、決して鰹だしが一本調子ということはありません。しかし、あくまで主役は鰹だしで、すっきりした旨味と香りが後を引きます。
全粒粉が入った麺は香ばしく滑らかで、スープが絡み、相性も抜群。
プレートに載ったトッピングはやや冷たいので……
一度スープにくぐらせ、温めるのがオススメ。
真空豚チャーシューはしっかりと豚の旨味が残っており、脂身もほどよく付いておりグッド。
鶏もスープの出し殻になることなく、しっかりと旨味が残っています。トッピングのほとんどを別皿で提供するお店はまずありませんが、お店側に手間がかかるものの、スープと麺の組み合わせが純粋に楽しめます。
姫たけのこはメンマとは違いコリコリとはしていませんが、竹の子の穂先のような柔らかな食感。税込み720円という値段は決して高い値段ではないように感じられました。
魚雷は昼が11時から15時、夜は18時から23時までの営業で水曜日が定休日。鰹だしが好きな人に特にオススメです。
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