3万円台の3Dプリンターでアプリを利用して簡単にオブジェクトが作成可能になる「Buccaneer」
複雑なソフトウェアを使わずにドラッグ&クリックでオブジェクトをデザインし、モバイルアプリを使って操作可能な家庭用3Dプリンターが「The Buccaneer」です。約3万5000円という価格でありながら約22万円で販売されているMakerBot社のReplicator2とプリントの精細度は同じであり、より手軽に3Dプリントを楽しめるようになっています。
The Buccaneer™ Cloud 3D Printer - World's Most Affordable Home 3D Printer
http://pirate3d.com/
The Buccaneer® - The 3D Printer that Everyone can use! by Pirate3D Inc — Kickstarter
http://www.kickstarter.com/projects/pirate3d/the-buccaneer-the-3d-printer-that-everyone-can-use
Buccaneerの詳細は以下のムービーから見ることができます。
これがBuccaneer本体。外装はシンプルなアルミニウム製です。
Buccaneerの特徴の一つはまず、「直感的なセットアップ」ができること。3Dプリンターのセッティングは複雑なものが多く、機械に明るくない人は混乱してしまいますが、余分なパーツや配線がないため数分でセッティングが完了します。
また、モバイルデバイスやPCを使い、ウェブストアからプリントするオブジェクトの情報を引き出し、プリンターに出力させる「クラウドプリンティング」も可能。
オブジェクトをデザインするためには通常、複雑な3Dデザイン・ソフトウェアを使用する必要がありますが、Buccaneerは「スマート・オブジェクト」というソフトウェアを開発。ドラッグ&クリックでオブジェクトのデザインを簡単にカスタマイズすることが可能になりました。
実際にプリンターが動作している様子は以下のムービーから。
Buccaneer® 3D Printer Exposed! - Pirate 3D Printer - YouTube
家庭用印刷機とほぼ同じ設置面積であるMakerBot社のReplicator2と比較したスペック表はこちら。価格はReplicator2が2199ドル(約22万円)であるのに対し、Buccaneerは347ドル(約3万5000円)。Replicator2とは違い、クラウドWi-Fiプリントやモバイル端末からの操作が可能です。3Dプリントできるオブジェクトのサイズは15cm×10cm×12cmと少し小さめですが、プリントの精細度は同じ100ミクロン。
本体サイズも25cm×25cm×35cmと小さめなので、家庭でも場所を取りません。
電源を入れると、ライトが赤く点灯し、準備中であることを知らせます。
実際にMacと接続し使っている様子は以下から。
まずはBuccaneerとWi-Fiで接続。
ログイン画面が現れるので、キーを入力してログイン。
メインメニューが表示されました。
「素材をセットする」をクリックします。
フィラメントを穴に通し、セッティングしていきます。
フタを閉めて完了。
全てのセットアップが完了すると、プリンターのライトは青く変化します。
後はスタートボタンを押せばプリントが開始されるというわけです。
Appleの商品にインスパイアされ、Buccaneerは滑らかなラインで構成されており、「人々が所有し、友人に見せたくなるような」デザインに仕上げてあるとのこと。
現在はXY軸のプラットフォームの設計を改良している最中。Makerbot社の使用しているボールねじは高価であり、安く、デザインにすぐれ、かつ性能もよい3Dプリンターを製作するためCoreXYというシステムを利用することを検討しているようです。
また、ブラウザを経由して3Dプリンターを操作するシステムを開発。アプリはAndroid、iOSで動作するようになっています。
]
現在は商品化のために出資を募っている最中で、397ドル(約3万5000円)の出資で2014年2月にBuccaneer本体とカートリッジがセットになったものがゲットできる予定。なお、アメリカ国外から注文する場合、別途100ドル(約1万円)が必要になります。
締め切りは2013年6月29日午後11時57分です。
・関連記事
3Dプリンターで食べ物を印刷へ、既存の食事を置き換える可能性もあり - GIGAZINE
3Dプリンタでペットの写真からフィギュアを作成してくれる「Petfig」 - GIGAZINE
3Dプリンターで生体組織と似た機能を果たす50ミクロンの組織を作成 - GIGAZINE
街で拾ったタバコの吸い殻やガムからDNAを採取し3Dプリンターで顔を復元する「Stranger Visions」 - GIGAZINE
10代の少年が独学で3Dプリンター製の電動義手を開発、その目的とは? - GIGAZINE
3Dプリンタで今までより優れた義耳を作成することが可能に - GIGAZINE
・関連コンテンツ