わずか12ドルで購入できる「Gongkai Phone」の中身はどうなっているのか、分解してみるとこんな感じ
By cdw9
スマートフォンにはいったいどのようなパーツが使われているのか?ということでiPhone 5やBlackBerry Z10などを分解すると、機種ごとにさまざまな違いや工夫があるのを発見したりしますが、bunnie's studiosは1台12ドル(約1200円)という安さで購入した携帯電話を分解・どのようなパーツで構成されているのか、中身をチェックしています。
The $12 Gongkai Phone ≪ bunnie's blog
http://www.bunniestudios.com/blog/?p=3040
こちらが12ドルで購入したという「Gongkai Phone」。キーパッドの上に液晶があり、デザインはシンプルですが、電話やメールという機能は問題なく果たせ、スマートフォンのように盗難にあう心配もありません。bunnie's blogによればこの携帯電話はShenzhen Mingtong Digitalで購入したとのこと。
背面はこんな感じ。なお、12ドルという価格は未契約・アンロック状態で、充電器・シリコンカバー・ケーブル付きで販売された時の価格です。流通コストなどを考えると、原価は10ドル(約1000円)を切っているはず。
ということで早速カバーを外して分解していきます。ドライバーなどを使わずともケースは簡単に外れる仕様です。
外したカバーはこちら。カバーは四隅にある凹凸を使って閉じるようになっています。
CPUは260MHz(32bit)のものを使用、RAMは8MiB、USB、microSD、SIMカードが使え、通信はクワッドバンドGSM、Bluetoothで行います。リチウムイオンバッテリーを使用し、液晶はOLEDのモノクロ表示です。内部にコネクタはほとんどなく、ディスプレイからバッテリーまで全てがボードに直接はんだ付けされているとのこと。輸送・保管時のために、バッテリーはハードウェアから取り外せるようになっています。なお、バッテリーには電圧や電流値を制御する保護回路がありません。
Bluetoothアンテナは画像左下にある小さなワイヤー。
キーパッド用のバックライトなども取り付けてあります。
チップはMediaTek社のMT6250とVanchip社のVCT-VC5276を使用。bunnie's blogがブローカーに聞いたところでは、MT6250の小売価格は約2.1ドル(約210円)とのこと。
なお、この携帯電話の名前である「Gongkai」は「公开(公開)」を意味しており、配線略図やボードのレイアウト、ソフトウェア・ユーティリティなどが公式サイトにて無料でダウンロードでき、半オープンソースのような感じで、自分でパーツを購入し携帯電話を作ることも可能だとのこと。
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