KDDI、au端末でより快適な通信を利用できる通信技術「EV-DO Advanced」を導入へ
KDDIが2010年秋冬モデルから、従来の「CDMA2000 1x EV-DO Rev.A」の3倍にあたる、下り最大9.2Mbps、上り最大5.5Mbpsの通信速度を実現する「EVDOマルチキャリア」と呼ばれる通信方式を導入することで、下り7.2Mbpsの「HSDPA」サービスを展開するNTTドコモやソフトバンクモバイルに対抗していますが、スマートフォンの普及を受けて通信量が膨れ上がることが懸念される中、さらにより快適な通信が可能になる「EV-DO Advanced」と呼ばれる通信技術を導入する方針であることが明らかになりました。
詳細は以下から。
現在発売されている通信業界のビジネスリーダー向け専門情報誌「月刊テレコミュニケーション」の5月号。
スマートフォンで膨張する通信料への対応策として、各社の取り組みを紹介。
その中でKDDIの技術企画本部 モバイル技術企画部 通信品質グループリーダーの大内良久氏は「トラフィックの高いエリアに基地局を密に打っているので、短期的には問題はないと考えている。その上でスマートフォンの普及に備えて手を打っている」と対応策を説明。そしてその一環として、CDMA2000の最新技術「EV-DO Advanced」を導入することが挙げられています。
「EV-DO Advanced」の制御イメージ。「通信が混み合って速度が出ない場合に、電波が届いている別の基地局を使えるようにする」「ネットワークの混み具合に応じて1つの基地局がカバーする面積を変える」などの措置を取ることで効率的な通信を実現するというもの。この技術により、実効速度の向上が期待できそうです。
従来の「CDMA2000」と、子会社のUQコミュニケーションズが展開する下り最大40Mbps、上り最大10Mbpsの「モバイルWiMAX」の両方に対応したスマートフォン「htc EVO WiMAX ISW11HT」をリリースするなど、弱点だった通信速度面をカバーすべく、さまざまな施策を打ち出しているKDDIであるだけに、「EV-DO Advanced」が今後どのようなスケジュールで導入されるのかも気になるところ。
また、KDDIは2011年夏モデル発表会を5月17日に実施する予定となっています。
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