取材

「つながりやすいiPhone 4S」などを実現するKDDIの「EV-DO Advanced」


いよいよKDDI版iPhone 4Sがリリースされることになりましたが、iPhoneの登場によってソフトバンクモバイルが直面している「通信量の増大で3G回線がつながりにくくなる」という問題がKDDIにももたらされるのではないか……と不安視する人は少なくないはず。

ただでさえ携帯電話各社はスマートフォンの急速な普及による通信量の増大に苦慮しているわけですが、そんな状況でも「つながりやすいスマートフォン」を実現する技術「EV-DO Advanced」が「CEATEC JAPAN 2011」のKDDIブースで展示されていました。

KDDIブースの「EV-DO Advanced」展示コーナー。残念ながら基地局設備などは展示されていませんでした。


技術概要。従来は「電波の強い基地局」と携帯電話が通信する仕組みを採用していたため、人口密集地などでは一番電波が強い基地局に通信が集中し、結果として速度が落ちたり、繋がりにくくなる……という事態に陥っていましたが、2012年4月から導入される「EV-DO Advanced」によって、「電波の強さ」だけでなく「基地局の混雑度合い」をリアルタイムで確認し、隣接する空いてる基地局などと通信できるようになります。


「EV-DO Advanced」の導入によって基地局が従来の約1.5倍のデータを収容できるようになるほか、ユーザーのスループット(実行速度)も平均2倍に向上するとされており、同技術は特にスマートフォンユーザーにとって恩恵が大きいと言えます。

また、説明員によると同技術は基本的に繁華街などの人口密集地でより高い効果を得られる技術ですが、「繁華街だけでなく、郊外にある団地のような集合住宅でも同様に高い効果を得られる」としているため、「EV-DO Advanced」は都心部・郊外共に効果のある技術ということになるわけです。


ちなみに他社では基地局の「数」のみにこだわるケースもみられますが、説明員は「KDDIは数だけでなく効率を考えて基地局を設置している」と解説。さらに今後の展開として、現在子会社のUQコミュニケーションズが展開している下り最大40MbpsのモバイルWiMAX全国最大規模の無料公衆無線LANサービス「au Wi-Fi SPOT」、そして2012年サービス開始予定のLTEを加えたマルチネットワークで総力戦をしていくとしています。

サービスエリア情報や電波改善に関する取り組みの紹介は以下から。

サービスエリア | au by KDDI

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in 取材,   モバイル, Posted by darkhorse_log

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