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KDDIが通信速度を現行の3倍に高速化へ、エリアや通信品質も大幅に向上


KDDIが本日、同社のエリアや通信品質向上への取り組みに関する説明会を実施しました。

メールやウェブを快適に利用できるように通信の最適化を行うことで、従来よりも通信品質を大幅に向上させているほか、通信速度を現行の3倍に増速することも明らかにしています。

詳細は以下から。
KDDIのエリアや通信品質向上の取り組みを説明する資料。「もっとつながるauへ」をテーマに、エリアと通信品質の双方を向上させています。


2006年から開始されている、ユーザーの声をベースとした品質評価と品質向上活動。要望や満足度調査、トラフィック分析、自社および他社品質などを把握した上で、品質の維持や向上につとめているとのこと。


データトラフィックの推移。直近3年間で約3倍に伸びており、特にSNSがデータトラフィックの伸びを大きく牽引していることが分かります。メールが全体の1.8%にとどまっていますが、もともとのトラフィックが少ないからこそ、メール送受信し放題の「ガンガンメール」のようなプランが実現できたということなのでしょうか。


データ通信の利用頻度のうち7割をメールの送受信が占めているのに対して、EZwebでの通信がトラフィックの9割を占めているという構図に。


KDDIは基地局の性能などのインフラ、携帯電話端末、そしてエリアの3つの観点から、総合的な品質向上の対策が必要であるとしています。


実際の取り組み。山手線全駅でEメール送信にかかる時間の40%短縮に成功するなど、全国で対策を展開しています。


地下鉄駅ホームでも同社のポータルサイト「au one」への接続時間が約40%短縮されました。


着うたフルなどのリッチコンテンツのダウンロード速度も向上しています。


このような施策の背景にあるのが、ユーザーの利用動向に合わせた基地局性能の最大化。従来と異なり、混雑時にもスループットが下がらないようになっています。


「電波が届かないトンネル内でメールを作成して、駅に着いて電波が入ったら即座にメールを送る」といった光景に代表されるように、地下鉄では電車が駅に入った途端にトラフィックが爆増するため、瞬時のトラフィック増に着目した基地局の増強が行われたとのこと。


音声通話に関しても、発着信のしやすさの向上や呼び出し時間の短縮を実現。


携帯電話にハイエンドスマートフォンで用いられるSnapdragonプラットフォームを採用した「T004」や「S004」はメールやウェブもサクサクに。


ユーザーからのエリア改善要望については、80%が自宅に関するものであることが明らかになっています。


改善要望に対してエリアサポートセンターから48時間以内に電話連絡が行われ、調査員が電波状況を調査するという、エリア品質向上に関する取り組みも行われています。


ユーザーの自宅に基地局からの電波を引きこみやすくなる「auレピータ」を設置することで通信品質が大幅に向上しており、満足度は94%に達しています。


また、一戸建て住宅やマンションの高層階に対しては小型基地局「auフェムトセル」を設置することで高品質・高スループットの通信品質を提供。


KDDIのロードマップ。「EVDOマルチキャリア」を今年から導入予定。


これが「EVDOマルチキャリア」の説明。2010年秋冬モデルから、通信速度は下り最大9.2Mbps、上り最大5.5Mbpsとなるそうです。現在NTTドコモやソフトバンクモバイルが導入している「HSDPA」の下り速度が最大7.2Mbpsであることを考えると、なかなか高速なのではないでしょうか。

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in モバイル, Posted by darkhorse_log

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