レビュー

Intel Core Ultra搭載のMSI初のポータブルゲーミングPC「Claw A1M」のベンチマーク結果をまとめてみた


7インチのフルHDディスプレイ搭載ボディに、CPUとしてIntelのCore Ultraプロセッサを採用した、MSIとして初のポータブルゲーミングPC「Claw A1M」が登場したので、フォトレビューに続いて、いろいろなベンチマークを行ってみました。

MSI初のポータブルゲーミングPC「Claw A1M」誕生!
https://jpstore.msi.com/html/page74.html

端末の外観情報などは以下のフォトレビュー記事を参考にしてください。

7インチ画面にUltra 7プロセッサ搭載のポータブルゲーミングPC「Claw A1M」フォトレビュー - GIGAZINE


◆スペック確認
まずは「CPU-Z」でCPU情報を確認。搭載CPUは「Intel Core Ultra 7 155H」で、16コア・22スレッドです。


続いてGPU-ZでGPU情報を確認。CPU内蔵GPUの「Intel Arc Graphics」です。


ストレージ情報はCrystalDiskInfoで確認。KIOXIA BG5シリーズのNVMe SSDで、容量は1TBです。


◆ベンチマーク
まずは、「CrystalDiskMark」でSSDの転送速度を計測しました。結果は、シーケンシャルリードが3529.39MB/s、シーケンシャルライトが2848.45MB/S、ランダムリードが585.16MB/s、ランダムライトが425.36MB/sでした。


CrystalMark Retro」のベンチマーク結果は、全体スコアが「10471」、CPUのシングルコアスコアが「11334」、CPUのマルチコアスコアが「103025」などとなりました。


Geekbench 6」ではCPUとGPUのベンチマークを行いました。まずCPUのベンチマーク結果は、シングルコアのスコアが「2415」、マルチコアのスコアが「10742」でした。


シングルコアのスコア詳細はこんな感じ。


マルチコアのスコア詳細はこんな感じです。


続いて、GPUのベンチマーク結果。OpenCLのスコアは「33367」でした。


OpenCLのスコア詳細はこんな感じ。


Vulkanのスコアは「35429」でした。


Vulkanのスコア詳細はこんな感じ。


6種類のベンチマークがまとめて実行できる「Passmark PerformanceTest」の結果は、トータルスコアが「6597」でした。このソフトは過去に測定された結果をもとに、今回の結果が最下位から見てどの位置にあるのかがパーセンタイルで確認できます。Claw A1Mは「69%」で中央よりやや上寄り。


Passmark PerformanceTestでは、過去に測定したベンチマーク結果と今回のベンチマーク結果をグラフで比較することも可能です。今回はビジネスノートPCの定番「Let'snote CF-SV9」、Microsoft Surfaceシリーズの「Surface Go 4」と「Surface Laptop Go 3」、高性能ゲーミングPCの「Razer Blade 16」、14インチゲーミングPCとして世界最軽量の「OMEN Transcend 14」の測定結果と並べてみました。トータルの結果はビジネス系端末を上回り、GeForce RTXシリーズを搭載したゲーミングPCには届かないといった感じ。


CPUスコアは「28110」。パーセンタイルは83%とかなり高め。


比較結果はこんな感じ、Intel Core Ultra 9 185Hにかなり迫った数字となっています。


2Dグラフィックスのスコアは「677」で、パーセンタイルは52%。


Intel Arc Graphicsの健闘が光ります。


3Dグラフィックスのスコアは「6144」で、パーセンタイルは39%。


3Dはさすがに差が大きいのですが、CPU内蔵GPUとしてはかなり高い数字。


メモリのスコアは「2699」で、パーセンタイルは49%。


比較はこんな感じ。ビジネス勢を抜いて、ノートのゲーミングPC勢についていくという、トータルのスコアと同じ傾向。


ディスクのスコアは「26475」で、パーセンタイルは81%。


比較結果はこんな感じ、ここもトータルやメモリの結果と同じ傾向です。


また、Blender公式ベンチマークではBlender V4.1のテストを実行しました。CPUの場合、サンプル描写数はmonsterが「89.705917」、junkshopが「59.384786」、classroomが「42.139282」でした。


またGPUベンチマークを実行した場合、サンプル描写数はmonsterが「198.937897」、junkshopが「43.724221」、classroomが「105.485321」でした。


FINAL FANTASY XV WINDOWS EDITION ベンチマーク」も3種類の画質を4種類の解像度で実行してみました。


結果は以下。4K解像度での動作は品質を落としても厳しいですが、その他の解像度は品質設定次第という感じでした。

品質\解像度3840×21602560×14401920×10801280×720
軽量品質2056(重い)3621(普通)5229(やや快適)5994(やや快適)
普通品質1475(動作困難)2480(やや重い)3778(普通)5415(やや快適)
高品質1241(動作困難)2027(重い)2706(やや重い)3537(普通)


なお、実際に「原神」をプレイしたところはこんな感じ。グラフィック設定は、インストール後のデフォルトだと「最低品質」になっていて、さすがに動きがカクカクして見えてしまうため、FPSだけ30→60に変更しています。プレイした感覚としては、この設定なら動作に引っかかるところは少ないので問題はなさげ。なお、視点移動などがあまりうまくできていなかったり、元素スキル使用からの通常攻撃連打ばかりになっているのは、ふだんゲームパッドではなく操作体系がまったく異なるキーボードとマウスを使っているためで、端末が悪いわけではありません。

「MSI Claw A1M」でゲームパッド操作初心者が「原神」をプレイするとこうなる - YouTube


持ち運びが便利な携帯型端末で、バッテリーの持ちはどうなのか、使用時の騒音はどれぐらいなのかも計測してみました。

<つづく>

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in レビュー,   ハードウェア,   動画, Posted by logc_nt

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