半世紀ぶりに人類を月に送るアルテミスIIミッションの打ち上げに成功

月でのフライバイを目的とした有人宇宙船の打ち上げに成功したとNASA(アメリカ航空宇宙局)が発表しました。有人宇宙船による月のフライバイは50年以上ぶりとなります。
Liftoff! NASA Launches Astronauts on Historic Artemis Moon Mission - NASA
https://www.nasa.gov/news-release/liftoff-nasa-launches-astronauts-on-historic-artemis-moon-mission/
米東部夏時間の2026年4月1日18時35分、フロリダ州にあるケネディ宇宙センターから4人の宇宙飛行士を乗せたオリオン宇宙船が打ち上げられました。
NASA's Artemis II Moon Mission Lifts Off - YouTube

搭乗したのはNASAの宇宙飛行士リード・ワイズマン氏、ビクター・グローバー氏、クリスティーナ・コック氏、そしてカナダ宇宙庁(CSA)の宇宙飛行士ジェレミー・ハンセン氏。人類を月面に着陸させる計画「アルテミス計画」の2段階目「アルテミスIIミッション」遂行のため、約10日間にわたる宇宙飛行を行います。

試験飛行開始から約49分後、ロケットの上段が点火し、オリオンは地球周回の楕円軌道へ侵入。宇宙到達後、オリオンは太陽電池アレイを展開し、太陽からエネルギーを受け取れるようになりました。同時に乗員と地上のエンジニアは宇宙船を打ち上げモードから飛行運用モードへと移行し、主要システムの確認を開始しました。
続く2回目の燃焼により、オリオン宇宙船は地球から約4万6千マイル(約74万km)に達する高軌道へと送り出されます。この燃焼の後、オリオンは上段から分離し、単独で飛行を続けます。数時間後、宇宙船から安全な距離にあるロケット上段のリングから、アルゼンチン国家宇宙活動委員会、ドイツ航空宇宙センター、韓国宇宙航空庁、サウジ宇宙機関による4機のキューブサット(小型衛星)が展開され、科学調査および技術実証が行われます。
宇宙船は約1日間高地球軌道に留まり、その間に乗員はオリオンの操縦性能を試験するための手動操縦デモンストレーションを実施します。すべてのシステムが正常であれば、4月2日木曜日に月遷移軌道投入燃焼を実施し、宇宙船を月の周囲へと送りつつ月の重力を利用して地球へ帰還させる軌道に乗ります。

4月6日に予定されている数時間にわたる月フライバイの間、宇宙飛行士たちは写真を撮影し、月の表面について観測を行います。これは、月の裏側の一部地域を初めて肉眼で観測する機会となります。フライバイ時には月の裏側は部分的にしか照らされていませんが、影が表面に長く伸び、起伏が強調され、完全に照らされた状態では検出が難しい奥行き、尾根、斜面、クレーター縁などが明らかになると期待されています。月フライバイが成功すれば、宇宙飛行士たちは地球へ帰還し、太平洋に着水します。
NASAは今回のミッションを「アルテミス計画における初の有人ミッションとして、乗員を伴った生命維持システムを初めて実証し、将来の火星ミッションに先立ち月面での持続的な存在の基盤を築くことなどを目的としています」と紹介。「革新と探査の黄金時代の一環として、NASAはアルテミスの宇宙飛行士たちをより困難なミッションへと送り出し、科学的発見、経済的利益、そして初の有人火星ミッションに向けた基盤構築のため、月のさらなる探査を進めていきます」と伝えました。
アルテミスIIミッションの様子はYouTubeで生配信されています。
NASA's Artemis II Live Mission Coverage (Official Broadcast) - YouTube

なお、打ち上げ後すぐに宇宙船のトイレに問題があると報告がありましたが、間もなく解決したようです。
・関連記事
NASAが月面探査ミッション「アルテミス計画」の宇宙飛行士がスマートフォンを宇宙に持ち込むことを許可 - GIGAZINE
50年ぶりの有人月周回飛行計画「アルテミス2号」の打ち上げがフロリダを襲った冬の嵐と燃料漏れ問題の影響で延期 - GIGAZINE
NASAが月面探査ミッション「アルテミス計画」の有人月面着陸を1年延期し2026年9月に実施へ、理由は「安全のため」 - GIGAZINE
NASAが51年ぶりに宇宙飛行士を乗せて月へ向かう「アルテミス2号」の乗組員の訓練をスタート - GIGAZINE
・関連コンテンツ
You can read the machine translated English article The Artemis II mission, which will send ….







