X(旧Twitter)のアルゴリズムが政治にどのような影響を与えているのか?を調べた論文が登場

X(旧Twitter)のアルゴリズムがユーザーの政治的意見に影響を与えているという研究論文が、学術誌のNatureに掲載されました。この研究によると、Xを利用することでユーザーは政治的意見が保守的に変化するそうです。
The political effects of X’s feed algorithm | Nature
https://www.nature.com/articles/s41586-026-10098-2

X's Algorithm Pushes Users to Lean More Conservative, Researchers Find
https://gizmodo.com/researchers-find-that-xs-algorithm-can-push-users-to-lean-more-conservative-2000723017
The political effects of X’s feed algorithm
https://werd.io/the-political-effects-of-xs-feed-algorithm/
X(旧Twitter)は2016年まで時系列でコンテンツを並べるタイムラインを採用してきました。しかし、それ以降はアルゴリズムによってキュレーションされた「おすすめ(For You)」というタイムラインが追加されています。さらに、2022年にイーロン・マスク氏がTwitterを買収してからは、このおすすめタイムラインがデフォルトとなりました。
Twitterのタイムラインで「おすすめ」がデフォルトに固定されてしまうことが判明 - GIGAZINE

マスク氏はおすすめタイムラインのアルゴリズムについて、「2025年11月までに純粋なAI(Grok)となる」と発言しており、記事作成時点ではGrokがこのアルゴリズムをコントロールしていることが明らかになっています。
Xのおすすめタイムラインアルゴリズムについては「右翼コンテンツを優遇している」という指摘もあります。また、Sky Newsの調査によるとXのおすすめタイムラインアルゴリズムは右翼や過激なコンテンツ、マスク氏が好む政治家の投稿を優遇していることが明らかになりました。この影響は既にある程度右翼的なアカウントでより顕著でしたが、すべての政治的立場で見られる傾向だったそうです。

イタリアのボッコーニ大学、スイスのザンクトガレン大学、フランスのパリ経済学校の研究者によって行なわれた研究では、Xのおすすめタイムラインアルゴリズムがユーザーのメディア消費方法に持続的な変化をもたらす可能性について、体系的に調査を行っています。
2023年7月から9月までの7週間にわたってXのおすすめタイムラインを調査したところ、このアルゴリズムがユーザーに提供するコンテンツはエンゲージメント率が高いだけでなく、リベラルなコンテンツよりも保守的なコンテンツ、ニュースメディアよりも政治活動家による投稿を優先していることが明らかになりました。
保守的な性質を持つ投稿はタイムラインに表示される可能性が約20%高くなるのに対して、リベラルな投稿はわずか3.1%しか高くなりませんでした。この違いはアルゴリズムによるニュース関連コンテンツの扱いにおいてはより顕著で、従来のニュースがユーザーのタイムラインに表示される割合は約58%減少しましたが、政治活動家の投稿は27.4%増加、エンターテインメントアカウントの投稿は21.5%増加しました。

また、研究チームはアルゴリズムが推奨するコンテンツが一部の政治問題に関するユーザーの考え方に影響を与えていることも発見しています。
研究チームはアメリカ在住のXユーザーを対象に、政治的信条とプラットフォームの利用方法について質問し、調査対象となったユーザーに「おすすめ」と「フォロー中(時系列)」のいずれかでXを使ってもらいました。
普段「フォロー中」でタイムラインをチェックしており、実験中は「おすすめ」でタイムラインをチェックしたユーザーは、政治的意見が保守的になったと報告しています。一方で、普段は「おすすめ」でタイムラインをチェックしており、実験中は「フォロー中」でタイムラインをチェックしたユーザーは、政治的意見の変化が見られませんでした。

具体的には、Xのおすすめタイムラインアルゴリズムに影響を受けたユーザーは、移民問題などの保守派が政策優先事項に掲げる事案に対する関心を高めたり、2023年に開始されたドナルド・トランプ大統領に対する複数の刑事捜査に対する否定的な見解を示すようになったり、ロシア・ウクライナ戦争に対する親ロシア派的な見解を支持するようになったりしたそうです。この変化は調査対象となったユーザーが、政党支持や感情的二極化(政治的な外集団に対する感情的な嫌悪感や不信感)の変化について報告していないにもかかわらず起こっています。
研究チームは実験終了後もおすすめタイムラインアルゴリズムによる政治的意見の右傾化は続く可能性が高いと指摘。これはおすすめタイムラインアルゴリズムを利用したユーザーが、保守的な政治活動家のXアカウントをフォローする傾向が高まったのに対して、リベラルなアカウントやニュースメディアをフォローする傾向には有意な差が見られなかったためです。
研究チームは「我々の調査結果は、アルゴリズムが『ユーザーが誰をフォローするか』に大きな影響を与えていることを示しており、アルゴリズムがこれまで考えられていた以上にコンテンツの露出を形作っていることを示しています」と記しました。
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