アメリカの憲法は壊れてしまったのか?

アメリカのイーロン大学が2025年に実施した世論調査では、回答者の67%が「合衆国憲法が危機に直面している」と回答しています。そんな合衆国憲法を巡る状況について、ハーバード大学のノア・フェルドマン教授やボストン大学のアジズ・ラナ教授による2025年9月の討論が話題となっています。
Is the Constitution Broken? | Harvard Magazine
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ドナルド・トランプ大統領は2025年1月に大統領に就任して以降、急進的な大統領例を連発しており、トランプ関税についても違憲か合憲かを巡って連邦最高裁判所での審理が続いています。また、トランプ政権はハーバード大学について「反ユダヤ的である」「リベラルに寄りすぎている」と主張して助成金を差し止めており、ハーバード大学はトランプ政権による助成金の打ち切りを違憲であると訴えています。
ハーバード大学がトランプ政権からの要求に「応じるつもりはない」と明言 - GIGAZINE

「The Constitutional Bind: How Americans Came to Idolize a Document That Fails Them(憲法による束縛:いかにしてアメリカ人は自らを失敗に導く文書を偶像化するに至ったか)」と題した書籍の著者でもあるラナ教授は「憲法はまさに破綻状態にあります。アメリカの憲法制度は20世紀に拡大された市民の権利と自由に対するトランプ陣営の攻撃をさらに強力にしています」と主張。さらに「キング牧師が命をかけて勝ち取った功績を守るには、憲法制度の根本的な特長を変更する以外に方法はありません」と述べ、現行の合衆国憲法を改正する必要があると主張しています。
ラナ教授は合衆国憲法を「世界で最も改正が難しい憲法」として位置付けています。ラナ教授によると、現行の「憲法を改正するには連邦議会や州議会によって召集された憲法会議での承認のあと、最高裁判事による承認を必要とする」という改正制度では少数の人々が憲法によって力を得て、不均衡な影響力を行使することになるとのこと。ラナ教授は「アメリカの歴史を通じて、人種平等や公民権、経済的民主主義といった中心的原則にコミットする多数派でさえも、拒否権を克服して理想を実現することは事実上不可能でした」と述べています。
一方で、フェルドマン教授は憲法を「利用可能な最善の選択肢」として位置付け、現行の合衆国憲法を擁護しています。フェルドマン教授は「合衆国憲法を完璧なものとは思いません」と前置きしつつ、「憲法には進化し、変化する力があります」と主張。例として、1919年のシェンク対アメリカ合衆国事件でオリバー・ウェンデル・ホームズ・ジュニア判事が「他者に明らかな危険を及ぼさない限り、表現の自由は認められるべきである」という概念を確立したことを挙げ、「憲法は完璧からほど遠く、攻撃にさらされています。私たちは憲法に埋め込まれた原則のために立ち上がり、戦うべきです。私は憲法は破綻していないと主張しますが、それは憲法を変える必要はないという意味ではありません」と述べました。
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in メモ, Posted by log1o_hf
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