サイエンス

終わりを迎えた恋愛関係の転換点は「破局の1~2年前」だとの研究結果


恋愛関係の終わりはささいなことがきっかけで突然訪れることもありますが、多くは長い時間一緒に過ごす間に生じたすれ違いから来るものです。最大1万1295人を対象としたいくつかの研究から、恋愛関係が転換点を迎えるのは「破局の1~2年前」である可能性が明らかになりました。

(PDF) Terminal Decline of Satisfaction in Romantic Relationships: Evidence From Four Longitudinal Studies
https://www.researchgate.net/publication/390033692_Terminal_Decline_of_Satisfaction_in_Romantic_Relationships_Evidence_From_Four_Longitudinal_Studies

Transition point in romantic relationships signals the beginning of their end | ScienceDaily
https://www.sciencedaily.com/releases/2025/03/250321163543.htm

Scientists Reveal Subtle Signs Your Relationship Is Headed for a Breakup
https://scitechdaily.com/scientists-reveal-subtle-signs-your-relationship-is-headed-for-a-breakup/

ヨハネス・グーテンベルク大学のヤニナ・ビュラー氏らは、ドイツ、オーストラリア、イギリス、オランダで行われた4つの代表的な研究のデータを使用し、最終的に破局に至った合計1万1295人分の恋愛事情を調べました。4つの研究は最小12年、最大21年という長い期間にわたって実施されたもので、すべての国において、対象者は現在の恋愛関係にどの程度満足しているかを尋ねられていました。


ビュラー氏によると、多くのカップルは関係が長続きするほど満足度が下がっていき、交際開始から10年ほどで満足度が最低に落ちるとのこと。さらに、満足度が低下している期間は、「前終末期」と「終末期」の2種類に分類されるそうです。

最初に訪れるのは前終末期で、満足度がゆっくりと下がっていくのが特徴です。場合によって数年間続くことがあります。しかし、あるタイミングで「転換点」が訪れて終末期に移行し、以後の満足度は急激に低下して破局を迎えてしまうといいます。この終末期は通常7~28カ月続くことから、破局したカップルは破局の7~28カ月前に転換点を迎えていた可能性が高いと推測できるとのことです。


ビュラー氏らは「この終末期に達すると、関係は必ず終わりを迎えます。実験群だけがこの終末期を経験し、破局を迎えていない対照群の参加者は経験しなかったという事実からも、これは明らかです」と述べました。

今回の研究では、カップルが同時に終末期を迎えるわけではないということもわかっています。通常、別れを切り出した側は、相手より早い段階で不満を抱いており、満足度の衰えを相手より長い期間にわたって感じています。一方で別れを切り出された側は別れの直前になって初めて関係の悪化に気づくことになります。


カップルセラピストとしても活動するビュラー氏は、「多くの場合、カップルは助けを求めるのが遅すぎ、つまりすでに終末期に達してしまっています。だからこそ、こうした関係のパターンを認識することが重要です。関係が急速に悪化し始める前に、つまり前終末期段階で対策を講じることが効果的であり、関係を維持することに貢献する可能性があります」と述べました。

なお、ビュラー氏らが調査した研究では、「平均的な関係満足度は最初の10年間で低下するが、次の10年間でわずかに上昇し、20年以上になると再び減少する」ということもわかっています。長いスパンを見越して、終末期を迎えないように関係を維持することが重要です。

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in サイエンス, Posted by log1p_kr

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