恋人の関係は4つのカテゴリーに分けられる

愛の表現方法はさまざまで、言葉や態度で愛を表現したり、あるいはセックスで愛を伝えたりするなど多岐にわたります。こうした愛の表現方法や感じ方から、恋人の関係は4つに大別できるとの研究結果が報告されました。
Variation exists in the expression of romantic love: A cluster analytic study of young adults experiencing romantic love - ScienceDirect
https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0191886925000704
Research suggests lovers fit into four categories
https://phys.org/news/2025-02-lovers-categories.html
オーストラリア国立大学のアダム・ボード氏らは、恋愛関係にある809人の18歳~25歳の若者にアンケートを取り、それぞれの性格や喫煙飲酒の習慣、恋人とのセックスの頻度、恋愛感情の強さなどを回答してもらいました。
回答内容を整理すると、恋人の関係はおおむね以下の4つに分けられるとのことです。
・軽度のロマンチックな恋人
・中程度のロマンチックな恋人
・肉欲的な(libidinous)ロマンチックな恋人
・激しいロマンチックな恋人
◆軽度のロマンチックな恋人
人数としては2番目に少ない(20.02%)グループで、最も顕著な特徴は「ロマンチックな愛の強さ」「強迫観念(相手への執着)」「コミットメント(関係を継続することへの意欲)」「セックスの頻度」という4つの主要な変数のスコアが最低という点です。
抽象的に表現すると「穏やか」あるいは「温和」な人たちで、恋に落ちた回数は全グループの中で最も多いものの、1回の恋愛期間は最も短い傾向にあります。また、恋愛関係が始まる前にすでに相手に恋をしていた割合が最も低く、交際を開始してから真剣に恋に落ちるまでの期間が最も長いという特徴もあります。さらに、「パートナーが確実に自分を愛している」と考える人の割合も最も低く、相手の愛情に対する確信が低いことがわかります。
また、交際していても同棲はしていない割合も最も高く、恋愛関係に対する満足度は全体で最も低いものの、平均すると「満足している」と言える範囲にとどまっています。
このグループに分類される人は、健康や生活のスコアが全グループの中で最も低く、ASDと診断された人の割合は高く、外向性と協調性のスコアは最も低いです。コーヒー、アルコール、薬物を摂取すると回答した人の割合は最も多く、セックスをする割合は全グループの中で最低でした。

◆中程度のロマンチックな恋人
最も人数が多い(40.91%)グループです。ロマンチックな愛の強さや強迫観念が比較的低い一方で、コミットメントは比較的高く、セックスの頻度は比較的中程度。特に極端な特徴はなく、平均的な恋愛の傾向を持つ点が際立っています。
注意散漫、創造的、短期、口論しがちといった特徴を持つ人の割合は全グループの中で最も低い一方、「自分に自信がある」と答えた人の割合は最高でした。
◆肉欲的な(libidinous)ロマンチックな恋人
セックスの頻度が極めて高いことが特徴のグループで、割合としては最低(9.64%)です。セックスの回数は1週間当たり平均10回以上で、他のグループを圧倒的に上回ります。
このほか、人間関係に関連したQOLが最も高く、不安、心配、抑うつ状態でないと報告する割合が最も高いことが特徴ですが、一方で抗うつ薬(SSRI)の服用率は最も高いという特徴が見られました。
このほか、新しい経験を好む傾向にある、双極性障害に関連する尺度(HCL-32)が最も高い、睡眠時間が短くても大丈夫、旅行好き、エネルギッシュ、お金を使うことが好き、性への関心が非常に高い、タバコを吸うといった傾向が強いという特徴があります。

◆激しいロマンチックな恋人
2番目に数が多い(29.42%)グループで、ロマンチックな愛の強さ、強迫観念、コミットメントがそれぞれ最高。セックスの頻度も比較的高いという特徴があります。「誰が見ても激しく恋愛をしている」という評価になるそうです。
とにかく恋愛にのめり込むタイプで、交際する前から相手に恋愛感情を抱いていたと答える人の割合が最も高く、交際してからの満足度も最高です。また、唯一女性の割合が男性を上回るグループでもあります。
自己評価やパートナーの評価も高く、また自分よりパートナーを高く評価する傾向にあります。加えて協調性と誠実性のスコアも高く、コーヒー、タバコ、アルコール、危険な運転といったリスクのある行動をとる割合は低いです。
性格は全体的にポジティブで、仕事を楽しむ、社交的、恥ずかしがらない、おしゃべり、ジョークをよく言う、新しいことに挑戦するといった特徴が見られました。

ボード氏は「この研究はロマンチックな愛の進化の研究に影響を与えます。人類は、ロマンチックな愛をどのように表現するかという点で、まだ進化を続けているのかもしれません」と述べました。
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