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ゲームボーイライクな小型ゲーム機「Arduboy」の開発者がトランプ関税により「廃業に追い込まれる」と語る


ゲーム機「Arduboy」を個人開発するケビン・ベイツ氏が「関税でもはや存続できない」と語りました。ベイツ氏は中国に移住しているため、アメリカが課した関税の影響を直接受けることになりました。

Arduboy creator says his tiny Game Boy won’t survive Trump’s tariffs | The Verge
https://www.theverge.com/news/645555/arduboy-victim-trump-tariffs-us-china-kevin-bates


Arduboyはコンパクトなサイズのゲーム機で、自分や他の誰かが作った8ビットゲームをインストールして遊べる点が特徴。2015年にはKickstarterにて39ドル(当時約4700円)で出資を募り、順次発送されました。GIGAZINE編集部も購入してレビューしています。

クレカサイズで自作ゲームをプレイ可能な超小型ゲームボーイ風ゲーム機「Arduboy」を使ってみました - GIGAZINE


Arduboyの生涯売上は既に100万ドル(約1億4500万円)を超えているとのことですが、ドナルド・トランプ大統領の「相互関税」により廃業に追い込まれています。

トランプ大統領は世界各国に関税を課し、中国に至っては両国の対抗措置の応酬があり104%にまで引き上げられました

「トランプ関税発動の一時停止」に関する偽情報はいかにして数兆ドル規模の市場変動を引き起こしたか? - GIGAZINE


Arduboyをたった1人で開発するベイツ氏は「私はただ、回路基板を作ったり、ゲームのコードを学ぶみんなを助けたりするのが好きなだけです。関税はやりすぎです」と話し、残された選択肢は価格を大幅に引き上げるか、関税を回避する方法を見つけるか、あるいはArduboyを完全に廃止するだけになったと心情を吐露しました。

製造拠点を中国からアメリカに移すという手もありますが、ベイツ氏が「Arduboyを製造してくれないか」と頼んでもどのメーカーも返信しない模様。自分で作るにしても時給換算にすると非常に低く、部品代は高く付くため、もはや打つ手なし、とのことです。


ベイツ氏は「Arduboyが存在できたのは、世界貿易の奇跡のようなものです。一個人が国際的な製品を生産し、流通させたのですから」と指摘。すでに自身のLinkedInやArduboyのフォーラムで、Arduboyを「死んだ」と宣言しており、進化したUSB Type-CバージョンのArduboyを最後に身を引く構えです。

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in ハードウェア,   ゲーム, Posted by log1p_kr

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