建物の中も外も化石まみれな金生山化石館に行ってきた、入館料100円で本物の化石が所狭しと並ぶ
岐阜県大垣市にある入館料100円の化石博物館「金生山化石館」に行ってきました。建物に入る前から化石がゴロゴロ展示されており、建物の内部にも化石がビッシリ並ぶかなり面白い博物感でした。
金生山化石館 | 大垣市公式ホームページ/水の都おおがき
https://www.city.ogaki.lg.jp/0000000664.html
金生山化石館は岐阜県大垣市の金生山に位置する博物館で、金生山で見つかった化石が数多く展示されています。自動車で向かう場合は東海環状自動車道の大垣西インターチェンジから約12分で着きます。公共交通機関を使う場合はJRの美濃赤坂駅から徒歩15分か、名阪近鉄バスの虚空蔵口バス停から徒歩5分です。
金生山化石館に到着。
建物を正面から見るとこんな感じ。
石碑の手前に直角に切り出された大きな石が置かれています。
近づいてみると、石の表面に特徴的な模様があります。
石の側面には説明書きが貼られていました。この石には「スカチネラ」と「ウミユリ」の化石が含まれているそうです。まだ入口が見えてすらいないのに化石と出会うことになりました。
入口に続く坂道をのぼっていると、「ちょっと立ち止まって!」と書かれた案内を発見。
足元に化石があるとのこと。
足元の石は特に保護されているわけではなく、野ざらしになっています。
よく見ると、不思議な模様を発見。案内板によると、これは巻貝の側面の化石ということのようです。
大きめの岩を発見。
縦方向にスジがたくさん入っています。このスジ1本1本が「シカマイア」という巨大な貝類だそうです。
入口に到着。扉のために石がゴロゴロ置かれています。
石とポリバケツと「石に水をかけてみよう!」という案内表示。
石は全部化石を含んでおり、水をかけると砂ぼこりが取れて化石が現れるという仕掛けです。
表面はこんな感じ。まだ入館すらしていないのに化石を大量に目にすることになりました。
建物に入って入館券を購入。料金は100円でした。
写真撮影OKだそうです。
館内には金生山で発見された化石が所狭しと展示されていたので、いろいろ撮影してきました。これはウミユリの化石。
表面からニョロニョロと飛び出ているのがウミユリです。
原生するウミユリの一種「トリノアシ」の標本もありました。この太い茎部分が化石として残っているというわけです。
かなり茎の太いウミユリの化石もあります。
世界一太いウミユリの化石もありました。
これは「フズリナ」の化石。
シカマイアの一部分の化石。
「シカマイア アカサカエンシス」の復元模型もあります。かなり巨大。
巨大な巻き貝「アカサキエラ」の化石。厚さは5mmで、長さは40cmあります。
アカサキエラやシカマイアなど、金生山では他地域では見られない巨大な化石が数多く見つかっているそうです。巨大生物の化石が多く見つかる理由は不明とのこと。
地下にも展示コーナーがあります。
壁面も化石だらけ。建物自体は小さいですが、化石が密度高く展示されているので、かなり満足できます。
金生山は内陸県の岐阜県に位置する山ですが、2億6000万年前は南の海のサンゴ礁だったそうです。
また、「パンゲア大陸の西側に位置していた」という説もあります。
金生山は日本の化石研究発祥の地として知られているとのこと。ドイツの学者であるギュンベルが1874年に金生山で見つかった化石を新種として紹介した記載論文が日本の化石に関する最も古い論文だそうです。ちなみに、ギュンベルは1873年にウィーンで開催された万国博覧会で日本庭園の展示を見た際に、石細工コーナーに展示されていた石から化石を発見したという逸話が残っています。
なお、金生山化石館には恐竜の化石は展示されていません。「恐竜の化石がなくてごめんなさい」という旨の案内もありました。恐竜の化石はないですが、巨大な貝類の化石やウミユリの化石が館内にビッシリと展示されており、さらに建物の外にまで化石が大量に置かれているので、行けば必ず満足できる博物館です。これで入館料100円なのはコスパが良すぎます。
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