Appleが「iPhoneのサブスク販売サービス」の提供を諦めたとの報道
経済紙のBloombergは2022年に、「AppleがiPhoneの『サブスクリプション販売プラン』を計画している」と報じました。ところが、当初2022年中に開始予定だったiPhoneのサブスクリプション販売計画は延期され、最終的にAppleは計画を中止したとのことです。
Apple (AAPL) Halts Effort to Build iPhone Hardware Subscription Service - Bloomberg
https://www.bloomberg.com/news/articles/2024-12-18/apple-halts-long-running-effort-to-build-iphone-hardware-subscription-service
Apple reportedly won’t launch an iPhone subscription service - The Verge
https://www.theverge.com/2024/12/18/24324485/apple-iphone-subscription-service-wont-launch
AppleにとってiPhoneは収益の柱となっている主力デバイスであり、年間売上高の半分近くをiPhoneの売上が占めています。そのため、iPhoneの販売台数を増やすことはAppleにとって重要であり、またApple製品を購入してもらうことでユーザーをAppleのエコシステムに囲い込むこともできます。
そこでAppleは、月額料金を支払うことでiPhoneを使用できる「iPhoneのサブスクリプション販売プラン」の構築に取り組み始めました。このプランは、ユーザーはアプリやウェブサービスなどと同じように月額料金を支払えば、毎年新しいiPhoneに乗り換えられるというものでした。
Appleが「iPhoneのサブスク販売プラン」を計画中という報道 - GIGAZINE
iPhoneのサブスクリプション販売プランはApple Pay部門によって監督されており、2022年中にスタートする予定でしたが、ソフトウェアのバグや規制上の懸念といった問題に見舞われ、2023年以降に延期されていました。
ところが2024年12月19日、BloombergはAppleがiPhoneのサブスクリプション販売プランから撤退したことを報じました。この問題に詳しい人々によると、プロジェクトに取り組んでいたチームは解散し、他のプロジェクトに割り当てられたとのことです。
Bloombergは、iPhoneのサブスクリプション販売は以前から同様のサービスを提供してきた通信キャリアと競合しており、重要な販売パートナーであるこれらの企業を動揺させるものだったと指摘しています。
また、Appleは2023年3月にApple Payを利用した後払い決済サービス「Apple Payで後払い」の提供を開始しましたが、早くも2024年6月にはサービス終了を発表しました。Bloombergはこの早期終了について、「同社が『Apple Payで後払い』を廃止した大きな要因は、消費者金融保護局のルール厳格化でした」と説明しています。iPhoneのサブスクリプション販売プランも同様の構造と技術を使用しているため、Appleは同様の問題に直面することを懸念したのだろうとBloombergは述べました。
Appleが後払い決済サービス「Apple Payで後払い」の提供を終了することを発表 - GIGAZINE
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