FCCが6GHz帯の全帯域をVRデバイスやスマートウォッチなどの超低電力デバイスに開放
連邦通信委員会(FCC)が、6GHz帯に含まれる1200MHzの帯域すべてで「超低出力(VLP:Very Low Power)デバイス」を免許不要で使用可能にすることを2024年12月11日に発表しました。これにより、VRデバイスやスマートウォッチ、車内デバイスなどの利便性向上が期待されています。
FCC Opens Entire 6 GHz Band To Very Low Power Device Operations | Federal Communications Commission
https://www.fcc.gov/document/fcc-opens-entire-6-ghz-band-very-low-power-device-operations
FCCは6GHz帯の免許不要での使用を段階的に許可してきました。2020年4月にはスマートフォンやノートPC、Wi-Fiルーターなどの出力が大きな機器に向けて5.925~7.125GHzの使用を許可してアメリカでWi-Fi 6E対応デバイスが流通開始。2023年にはVLPデバイスに対しても「U-NII-5(5.925~6.425GHz)」および「U-NII-7(6.525~6.875GHz)」の使用を許可し、VRデバイスやウェアラブルデバイスなどの出力が小さい機器でも6GHz帯を使えるようになりました。
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そして、2024年12月11日には「U-NII-6(6.425~6.525GHz)」と「U-NII-8(6.875~7.125GHz)」でもVLPデバイスを免許不要で使えるようになりました。これにより、市販のVLPデバイスが6GHz帯に含まれる1200MHzの全帯域に対応できるようになります。ただし、「固定された屋外インフラストラクチャ」の一部として使用することは禁止されています。
FTCは「VLPデバイスは非常に低い電力で動作しつつ、非常に高速な接続が可能です」「今回の措置により、ARデバイス、VRデバイス、車内デバイス、ウェアラブルデバイス、ヘルスケアモニタリング、短距離モバイルホットスポット、高精度の位置特定およびナビゲーションといった技術のイノベーションを促進します」とコメントしています。
なお日本では2022年9月に6GHz帯の利用が許可された際に「5925~6425MHz」におけるVLPデバイスの屋外使用も許可されています。
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