オンラインで購入したMacBookをApple Storeへ受け取りに行ったら別人に先に盗まれている事案が発生

アメリカ・カリフォルニア州ロサンゼルス郡グレンデールにあるApple Storeで、顧客の注文したMacBookが偽造した身分証明書を使った泥棒に盗まれるという事案が発生しました。

MacBook allegedly stolen from Glendale Apple Store with fake ID - CBS Los Angeles
https://www.cbsnews.com/losangeles/news/macbook-allegedly-stolen-from-glendale-apple-store-with-fake-id/

Suspect allegedly flashes fake ID to steal laptop from Glendale Apple Store - CBS Los Angeles
https://www.cbsnews.com/losangeles/news/suspect-allegedly-flashes-fake-id-to-steal-laptop-from-north-hollywood-apple-store/

カイル・ベールズさんはオンライン上で注文したMacBookをApple Storeで直接受け取ろうとしていたところ、先に何者かに盗まれてしまっていたそうです。ベールズさんはオンラインで注文したApple製品をApple Storeで受け取ろうとした理由を、「Appleで製品を何点か購入したことがありますが、店舗での受け取りには安心感がありました」と説明しています。

ベールズさんは2024年12月3日(火)にグレンデールのApple Storeへ向い、オンラインで購入したMacBookを受け取るためにQRコードと身分証明書を提示したそうです。しかし、その時にはすでに何者かがベールズさんのMacBookを受け取り済みだったことが明らかになります。この時、Apple Storeの店員は「ああ、誰かが持って行ったんですね。警察への届け出が必要そうですね」とベールズさんに語ったそうです。

ベールズさんと同じように、Apple Storeで受け取ろうとしていたApple製品が何者かに盗まれてしまうという事例がほぼ同タイミングで発生しています。リック・マーコウィッツさんもApple Storeで受け取ろうとしていたMacBookを、偽造した身分証明書を使って盗まれてしまったそうです。マーコウィッツさんはApple StoreでMacBookを受け取ろうとした際、「あなたはもうMacBookを受け取ったでしょう」と言われたそうです。

グレンデール警察署のヴァヘ・アブラミアン巡査部長は、CBS Los Angelesに対して「いくつかの報告があり、金融​​犯罪課に捜査のため送られているということ以外、手がかりなどについて話すことはできません」と語りました。

セキュリティ企業・SlashNextの経営者であるパトリック・ハー氏は、「この事件の背後には犯罪組織が潜んでいると私は考えています」とCBS Los Angelesに語っています。同氏によると、窃盗犯はダークウェブやフィッシング攻撃を駆使して被害者のメールにアクセスし、身分証明書を入手しそれを偽造。そして、Apple Storeで偽造身分証明書と受け取り用のQRコードを使用して、本人よりも先に購入した商品を受け取っている可能性があるそうです。

ハー氏は今回の盗難事件のような被害を避けるために、消費者に対して「疑わしいメールやテキストをクリックしないこと」「定期的にパスワードを変更すること」を推奨しています。また、すべてのアプリケーションやサービスで同一のパスワードを使い回すことは危険であると警告しました。

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なお、MacBookを盗まれてしまったベールズさんは、まだ購入したMacBookを盗まれたままであるため、「おかしいです。Appleは私のお金を預かっておきながら、ノートパソコンを渡しません。『何が起こったのかわかったらまた電話します』とすら言われていません」と述べ、Appleへの不信感をあらわにしました。

CBS Los AngelesはAppleにコメントを求めていますが、記事作成時点では返答は得られていません。