航空会社が101歳のおばあちゃんを赤ちゃんと間違えてしまう問題が発生
一部の航空会社では、古い予約管理システムが使われ続けているため、「Amr」という名前の搭乗客が「A」に置き換えられてしまったり、「Test」という姓の人の予約が自動的に消されたりしてしまったりといった問題がたびたび発生します。アメリカン航空の予約システムでは、年齢の自動計算がうまく機能しなかったため、101歳の利用者が幼児扱いされていたことが判明して関係者を驚かせました。
‘They thought I was a child’: US airline repeatedly registers 101-year-old as baby | Air transport | The Guardian
https://www.theguardian.com/technology/2024/apr/28/us-american-airlines-booking-system-woman-age-error
アメリカン航空のフライトを予約したところ、手違いで赤ちゃんと間違われてしまったのは、記事作成時点で101歳のパトリシアさんです。
ファーストネームだけが報じられているパトリシアさんの生まれは1922年ですが、アメリカン航空のシステムが年齢を認識できないため、2022年生まれになってしまうとのこと。
娘のクリスさんと一緒に旅行していた元看護師のパトリシアさんは、メディアに「彼らが私をただの子どもだと思っていたのに、実際にはおばあちゃんだと気がつくのを見るのは面白かったです」と話しました。
パトリシアさんは、97歳まではひとりで飛行機に乗っていたとのこと。視力の衰えで移動に家族の助けが必要になってからも、パトリシアさんは空の旅を諦めませんでしたが、100歳を超えた途端に航空会社のシステムが年齢を適切に計算できない問題に見舞われるようになりました。
同じ問題はたびたび発生しており、空港のスタッフがパトリシアさんを高齢者ではなく赤ちゃんだと勘違いしていたため、手配を依頼していた車椅子が用意されておらず、飛行機から降りてもそのまま放置されることもあるそうです。
今回のアメリカン航空での取り違えも、パトリシアさんが子ども料金ではなく大人料金で予約をとったにもかかわらず発生しました。車椅子が手配されていなかったので、パトリシアさんは他の搭乗客が飛行機から降りるまで待たなければならなかったとのこと。
パトリシアさんは、「かわいそうな私の娘が、私たちの荷物をゲートからゲートまで1.6kmも運ばなければならなくなったので、コンピューターを直してほしいです」と話して、航空会社にパトリシアさんの実年齢を正しく計算できるシステムを導入してほしいとの希望を伝えました。
なお、アメリカン航空はメディアの取材に応えていません。
トラブルに見舞われつつも、パトリシアさんは今度も旅行を続ける予定で、102歳になる2024年秋のフライトも楽しみにしているそうです。
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