テスラが本社のあるテキサス州オースティンやカリフォルニア州で従業員約6000人を解雇することを発表
自動車メーカーのテスラが2024年4月22日、テキサス州当局に対し連邦労働者調整・再訓練通知法(WARN法)に基づいて、テキサス州オースティンの工場で働く従業員2688人を2024年6月14日から14日間以内に解雇することを発表しました。
Tesla to cut more than 6,000 jobs in Texas, California, notices show | Reuters
https://www.reuters.com/business/autos-transportation/tesla-lay-off-nearly-2700-employees-texas-factory-notice-shows-2024-04-23/
Tesla cutting close to 2,700 jobs in Austin, over 3,300 in California
https://www.cnbc.com/2024/04/23/tesla-cutting-close-to-2700-jobs-in-austin-as-part-of-restructuring.html
Tesla to lay off 2,688 employees at its Austin facility
https://www.mysanantonio.com/business/article/tesla-texas-layoffs-19418016.php
テスラがテキサス州労働者委員会とオースティン市のカーク・ワトソン市長に送付した文書では、テスラの本社があるテキサス州・オースティンのギガファクトリーで勤務する従業員2688人を解雇することが記されています。
解雇実施の期間は2024年6月14日から14日以内で、影響を受けるのは労働組合に所属しておらず、序列の低い労働者が上級の労働者に置き換えられない権利である「バンピング権」がない従業員とのこと。
テスラはカリフォルニア州当局にも同様の通知を行っており、2024年6月14日からカリフォルニア州内の3332人の従業員を解雇するそうです。内訳としては、フリーモントの自動車組み立て工場で働く従業員2266人と、テスラのエンジニアリング本部があるパロアルトで486人、その他580人です。この従業員削減に伴い、カリフォルニア州内の工場やエンジニアリングオフィス、自動車販売店舗、ショールーム、サービスセンターの従業員に影響が発生することになります。
また、スーパーチャージャーやオートパイロットの開発チームを擁するニューヨーク州バッファローの施設でも285人の従業員が解雇されることも発表されています。
アメリカでは100人以上の従業員を抱える企業は事務所の閉鎖または大量解雇を実施する際、60日前に地元当局に対して通知することを義務付けるWARN法が定められています。今回のテキサス州とカリフォルニア州、ニューヨーク州での従業員解雇の予告も、このWARN法に基づくものです。
テスラでは販売台数の減少と電気自動車メーカー間の価格競争の激化による圧力を受け、全世界で約10%、合計で約1万4000人もの従業員を削減する計画を発表していました。今回のテキサス州などでの従業員削減も一連の計画に関連するとみられています。
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イーロン・マスクCEOは従業員削減計画の発表時に、「会社を次の成長段階に向けて準備するにあたり、コスト削減と生産性の向上のために、会社のあらゆる側面に目を向けることが非常に重要です」と語っていました。
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