ソフトウェア

コードを元にプリント基板を設計できるツール「atopile」がリリースされる、どんなメリットがあるのか?


コードベースでプリント基板を設計できるツール「atopile」が登場しました。atopileを使えば、必要な仕様を記述するだけでパーツを自動選択したり、GitHubを使用して複数人でコラボレーションを行ったりできます。

Code to Electronics - atopile
https://atopile.io/


atopileの開発者がデモムービーをYouTubeにアップロードしており、atopileがどんなツールなのかを確認することが可能です。

atopile product demo - YouTube


ムービーの冒頭でatopileの開発者が「論理回路学習キット」を取り出しました。


この論理回路学習キットの基板は「ato」という専用言語を使用してデザインされています。コードの中の「module」が基板のコンポーネントのそれぞれに対応しているとのこと。まず小さいmoduleを作成し、そのmoduleを使用してより大きいmoduleを組み上げていき、最終的に「LogicCard(基板)」というmoduleに全てのパーツが載っています。


どんなパーツを使用してどう接続するかという設定ができたので、続いて電子回路設計用の統合環境であるKiCadを使用してそれぞれのパーツを配置します。このように、atopileは「コードを元にプリント基板を作成できるツール」というわけです。


「もっと複雑なケースを考えてみましょう」とatopileの開発者はサーボドライバを取り出しました。


サーボドライバのように多数のパーツが使用される回路では、それぞれのパーツを選ぶだけでも一苦労ですが、atopileを使用すると「10uF +/- 20%」のように必要な情報を記述するだけでデータベースから自動で適切なパーツを選択してくれるとのこと。


プリント基板の作成をコードベースで行うことでGitHubを利用できるようになるのも大きなメリットの一つです。


プルリクエストを使用してより良い設計を提案できることに加え、それぞれの変更点について変更したパーツの一覧や変更理由をいつでも確認できます。


また、CI/CDを設定することでコミットごとに自動でビルドを行う事が可能です。


ビルド結果として出力されたファイルをJLCPCBなどのプリント基板試作サービスにアップロードすればすぐに注文できます。


atopileを使い始める具体的な方法についてはドキュメントで解説されているので確認してみてください。

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in ソフトウェア,   ハードウェア,   動画, Posted by log1d_ts

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