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イーロン・マスクがコカインやLSDなどの薬物を使用しているとの報道、テスラやSpaceXのビジネスに損害が及ぶ懸念も

by Daniel Oberhaus

アメリカの大手経済紙であるウォール・ストリート・ジャーナルが2024年1月6日、電気自動車メーカーのテスラや宇宙開発企業のSpaceXでCEOを務めるイーロン・マスク氏が、コカインやLSD、エクスタシー(MDMA)などの薬物を使用していると報じました。一部の幹部や役員は、マスク氏による薬物使用が会社に大きな損害をもたらす可能性を懸念しているとのことです。

Elon Musk Has Used Illegal Drugs, Worrying Leaders at Tesla and SpaceX - WSJ
https://www.wsj.com/business/elon-musk-illegal-drugs-e826a9e1


マスク氏は以前から過激な主張や歯に衣着せないスピーチ、挑発的な態度などで注目を集めており、その理由として「創造性の発露」「睡眠不足の影響」「メンタルヘルスの問題」といった説明が加えられてきました。しかし、一部の企業幹部や役員、マスク氏に近しい関係者らは、これらの言動が薬物の使用に影響を受けているのではないかと強く懸念しているそうです。

ウォール・ストリート・ジャーナルは、「マスク氏は、入場時に守秘義務契約のサインやスマートフォンの持ち込み禁止などが求められる世界中のプライベートなパーティーで、LSDやコカイン、MDMA、サイケデリック・マッシュルームを使用していると、彼の薬物使用を目撃した人々やそれを知る関係者らは語っています」と報じています。


2017年後半にSpaceXで開催された全社会議では、マスク氏は1時間近く遅れて到着した上に、壇上でのスピーチは意味がよくわからないこともあったとのこと。さらに、「BFR」という略称で呼ばれるSpaceXの「ビッグ・ファルコン・ロケット」について、何度も「ビッグ・ファッキング・ロケット」と呼んだそうです。最終的にSpaceXの社長を務めるグウィン・ショットウェル氏が介入し、会議を引き継いだとウォール・ストリート・ジャーナルは述べています。

この時のマスク氏が本当に薬物使用による影響を受けていたのかどうかは不明ですが、会議の後でSpaceXの幹部は、マスク氏が薬物を使用しているという懸念について話し合ったそうです。なお、マスク氏の個人弁護士であるアレックス・スピロ氏はこの件について、「その場に居合わせた多くの人々によって確認されているように虚偽のものです」と主張していますが、マスク氏の薬物使用に関するどの点が虚偽なのか、誰が証言したのかについては説明していません。


さらにマスク氏は2018年9月に出演したポッドキャスト番組「ザ・ジョー・ローガン・エクスペリエンス」の生放送中に、ホストのローガン氏から勧められたマリファナを吸って物議を醸しました。インタビューが収録されたカリフォルニア州では当時からマリファナが合法でしたが、株主は経営者としての資質に疑念を持ったのか翌日にはテスラ株が大幅に下落しました。

この直前の8月には、突如として「テスラの株式を1株当たり420ドル(約4万6000円)で非公開することを検討中」と当時のTwitter(現X)でツイートし、投資家から証券法違反にあたると集団訴訟を提起されたほか、司法省が捜査に乗り出す事態に発展。取締役会はマスク氏の計画について知らされておらず、数人の取締役員はマスク氏が薬物を摂取した状態でツイートしたのではないかと懸念し、マスク氏の休職についても話し合ったそうです。

テスラのイーロン・マスクCEOによる「株式非公開化検討」ツイートを受けて司法省が捜査に着手 - GIGAZINE

by OnInnovation

マスク氏は薬物が広く使用されているネバダ州の芸術フェスティバル・バーニングマンのパーティーやイベントに出席したり、薬物使用が行われるプライベートなイベントを開催したりしていると、マスク氏に近しい関係者らはウォール・ストリート・ジャーナルに証言しています。

また、マスク氏は抗うつ薬としても使われるドラッグのケタミンを使っているといわれており、2023年にケタミン使用疑惑が報じられた際には、広く処方されている抗うつ薬よりもケタミンの方が良いと擁護しています。なお、マスク氏はケタミンの処方箋を持っているとのことです。


取締役員にとって、企業幹部のオフィスの外における薬物使用を取り締まるべきかどうかは判断の分かれる問題であり、特定の状況や地域によって合法である場合は問題ないという見方もあります。しかし、テスラの行動規範では自社を「薬物のない職場」と表現しており、役員を含むすべての従業員がオフィス外でも薬物を使用することを禁止しています。

また、SpaceXがアメリカ政府と交わした民間・軍事宇宙ミッションの契約規則でも、従業員の違法薬物使用が禁止されているとウォール・ストリート・ジャーナルは報じています。アメリカ政府とSpaceXの契約では、一部の州で合法化されている薬物であっても、企業は薬物のない職場を維持するため、プログラムや方針によって薬物不使用の文化を育むことが義務づけられているとのこと。これには処方薬の目的外使用も含まれており、薬物使用によってマスク氏のセキュリティクリアランスが剥奪される可能性もあるそうです。

ウォール・ストリート・ジャーナルは、「現在52歳のマスク氏に近しい人々は、彼の薬物使用、特にケタミンの摂取が続いており、健康危機を引き起こすのではないかと懸念していると証言しました。そうでなくても、薬物使用はマスク氏のビジネスに損害を与える可能性があります」と述べました。

マスク氏はウォール・ストリート・ジャーナルのコメントの要請に応じませんでしたが、スピロ氏は「マスク氏はSpaceXで定期的かつ無作為に薬物検査を受けており、テストに失敗したことは一度もありません」と反論しています。

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in メモ, Posted by log1h_ik

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