イーロン・マスクやセルゲイ・ブリンらはマジックマッシュルーム・LSD・ケタミンなどの薬物を日常的に使用しシリコンバレーでは「サイケデリックパーティー」が開かれている
「LSDやマジックマッシュルームなどの幻覚剤を微量摂取することで、インスピレーションを得られる」という言説がシリコンバレーで広まり、多くの起業家らが薬物を使用している現状がウォール・ストリート・ジャーナルによって報じられています。報道ではイーロン・マスク氏が抗うつ薬の「ケタミン」を服用していることやGoogle共同創業者のセルゲイ・ブリン氏がマジックマッシュルームをたしなんでいることなども明かされています。
Magic Mushrooms. LSD. Ketamine. The Drugs That Power Silicon Valley. - WSJ
https://www.wsj.com/articles/silicon-valley-microdosing-ketamine-lsd-magic-mushrooms-d381e214
ウォール・ストリート・ジャーナルによると、マスク氏がケタミンを服用しているという情報はマスク氏に近しい人物や「マスク氏がケタミンを服用する様子」を直接目撃した人物から得られたもので、ブリン氏のマジックマッシュルーム摂取は関係者から得られた情報とのこと。また、マスク氏はウォール・ストリート・ジャーナルの報道直後に「SSRI(抗うつ薬の一種)は人々をゾンビ化させます。私と友人たちの経験によると、ケタミンを時々服用するのが良い選択肢です」というケタミンの服用を認めるようなツイートを投稿しています。
Depression is overdiagnosed in the US, but for some people it really is a brain chemistry issue.
— Elon Musk (@elonmusk) June 27, 2023
But zombifying people with SSRIs for sure happens way too much. From what I’ve seen with friends, ketamine taken occasionally is a better option.
AI関連スタートアップ「BuildBetter AI」のスペンサー・シュレムCEOはウォール・ストリート・ジャーナルに対して定期的にLSDを微量摂取していることを明かしています。シュレム氏は勤務時間外に1人で作業している際にごくわずかな量のLSDを摂取しており、時には多めのLSDを摂取してハイキングに出かけることもあるとのこと。シュレム氏はLSDの摂取によって集中力が高まり、創造的な思考が可能になると語っています。また、シュレム氏は「投資家は普通の会社や普通の人間を求めていません。投資家は特別な何かを求めています。だけど、あなたは特別に生まれたわけではありません」と述べ、スタートアップの経営者が投資家からの過度な期待に応えるために薬物に手を出さざるを得なくなっていると指摘しています。
シリコンバレーの薬物使用者は売人を頼ったり化学者を雇ったりして薬物を入手しているとのこと。サンフランシスコの一角では取引業者が薬物を販売しており、その業者からは薬物を割引価格でまとめ買いできることから業者を「コストコ」と呼称する者もいるそうです。
さらに、シリコンバレーでは薬物を摂取する「サイケデリックパーティー」が開催されることもあるとのこと。パーティーの招待状は匿名性の高いメッセージアプリ「Signal」で送信され、高級なパーティーへの参加時には秘密保持契約への署名や数百ドル(数万円)の参加費を求められることもあります。
シリコンバレーの大物たちが薬物を摂取している現状は最近始まったものではなく、スティーブ・ジョブズは存命中に「LSDの体験は私の人生のなかで最も重要な体験の1つでした。LSDの体験は、効き目が切れたあとはあまり明確に思い出せませんが、コインに別の側面があることを示してくれました。その結果、LSDはお金を稼ぐことよりも重要な、私のセンスを強化したのです」と語りLSDの摂取によってインスピレーションを得ていたことを認めていました。
Appleのジョブズも使っていた「LSDの安全性」が3分でわかる「LSD in 3 Minutes」 - GIGAZINE
スタートアップの起業支援を行うVelocity Coachingのエドワード・サリバンCEOは「数年前までは、シリコンバレーでは薬物に関する話題は禁忌とされていました。しかし、今ではすっかり変わってしまいました」と述べています。サリバン氏によると、Velocity Coachingの顧客のうち薬物に興味を示している人は2010年代には数人だったものの、記事作成時点では約40%もの顧客が薬物に興味を示しているとのこと。一部のスタートアップ支援者はスタートアップ経営者らに対して薬物対策の支援も始めています。
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