ネットサービス

PlayStationが購入済みのデジタルコンテンツ1300本をユーザーのデジタルライブラリから削除


PlayStationは2023年12月3日ごろから、「コンテンツライセンスの取り決めにより、一部の番組や映画が2023年12月31日以降視聴できなくなり、購入済みであってもライブラリから削除されます」とユーザーに通知しました。PlayStation公式の発表によると対象となる作品は1300本以上あり、ユーザーの中ではデジタルコンテンツの購入に関する問題点などが議論されています。

Playstation Video Content (US)
https://www.playstation.com/en-us/legal/psvideocontent/


PlayStation will soon remove digital content from players libraries – even if they've paid for it | Eurogamer.net
https://www.eurogamer.net/playstation-will-soon-remove-digital-content-from-players-libraries-even-if-theyve-paid-for-it

PlayStationがユーザー向けに送信した声明には、「2023年12月31日以降、コンテンツプロバイダーとのライセンス契約の影響で、以前に購入したDiscoveryのコンテンツは視聴できなくなり、コンテンツはビデオライブラリから削除されます。皆様の変わらぬご支援に心より感謝申し上げます」と記載されています。この件を報じたゲーム関連のニュースを掲載するメディアのEurogamerは、「コンテンツが削除される理由については説明がなく、それについての謝罪もありません。ユーザーの『継続的なサポート』に感謝するのみです」と指摘しています。


PlayStationはコンテンツを削除する理由である「ライセンス契約の問題」について明らかにしていません。Discoveryは2022年にワーナーメディアと合併してワーナー・ブラザース・ディスカバリーとなったことから、一部のユーザーは、「合併に伴ってライセンス契約の見直しと更新が行われ、その結果ディスカバリーのコンテンツをPlayStationが継続して保てなくなったのではないか」と推測しています。

Eurogamerによると、PlayStationコミュニティではこの通知について不満が多く上がっており、中には「デジタルコンテンツの在り方をユーザーは再認識するべき」とするコメントもあるとのこと。デジタルコンテンツは、料金を払って購入した場合でも「所有」することはできず、あくまで「コンテンツにアクセスするライセンスを一時的に獲得する」のみ。そのため、デジタルコンテンツを購入する場合は、いつでも突然コンテンツを視聴することができなくなるリスクと隣り合わせであり、「これこそが、完全デジタルの未来です」と語る声も挙がっています。

「所有しない購入」となった電子書籍経済のあり方と今後の展望とは?


PlayStation Storeから突然コンテンツが削除され、購入済みでも視聴ができなくなるケースは過去にも発生しています。2022年7月頃には、コンテンツプロバイダーとの契約上の理由により、ビデオコンテンツ約300タイトルを2022年8月31日以降ビデオライブラリから削除すると発表されました。

PlayStation Storeがユーザーの購入済み映画を一部地域で削除へ


このような問題はPlayStationでだけ起こっているわけではありません。Appleは2021年ごろに「Appleのプラットフォームで提供されるデジタルコンテンツに『購入』という言葉が使われていることは欺まん的だ」と集団訴訟で訴えられており、裁判所も「一般的な使用方法からいうと、『購入』という言葉は所有権の取得を意味します。消費者が自分のアクセスが取り消されないと信じることはもっともらしいと言えます」と判決を下しました。また、AmazonもAmazonプライム・ビデオのサービス提供に関して同様の訴訟を起こされており、「Amazonプライム・ビデオのユーザーはコンテンツを実際に購入しているわけではない」と主張したことが話題になりました。

ソーシャルニュースサイトのRedditには、PlayStationからのメールを受け取ったユーザーが「私はPS4を使用して、何シーズンもDiscoveryのコンテンツを購入しています。これらの番組を所有していた時から、絶対に失くすことはないだろうと思っていて、これから失うことが非常に残念です。このコンテンツを保存する方法はありますか?」と嘆く声が投稿されました。そのコメントに対し、「返金や説明を求めて、苦情や集団訴訟の準備も必要」と同調する声や、「デジタルコンテンツのコピーは海賊行為に当たる」と厳しく指摘する声も寄せられています。

この記事のタイトルとURLをコピーする

・関連記事
「所有しない購入」となった電子書籍経済のあり方と今後の展望とは? - GIGAZINE

Amazonプライム・ビデオやiTunesで映画を購入してもいつ視聴不可になってもおかしくないという仕様は詐欺的だという指摘 - GIGAZINE

「Amazonプライム・ビデオのユーザーはコンテンツを実際に購入しているわけではない」とAmazonが主張 - GIGAZINE

PlayStation Storeがユーザーの購入済み映画を一部地域で削除へ - GIGAZINE

Appleが集団訴訟に直面、App StoreやiTuneのコンテンツに「購入」と表示しているのは欺まん的なのか? - GIGAZINE

in ネットサービス, Posted by log1e_dh

You can read the machine translated English article PlayStation removes 1,300 purchased digi….