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WikiLeaksの創始者ジュリアン・アサンジがイタリア・ローマの名誉市民に認定される見込み

by Ars Electronica

2006年に告発サイト「WikiLeaks(ウィキリークス)」を創設したジュリアン・アサンジ氏は、数多くの政府や企業、宗教などの機密情報を公開してきたことから、政府に対するスパイ行為やハッキングの疑いなどで起訴されており、2019年にイギリス警察によって逮捕されました。そんなアサンジ氏をローマの名誉市民に認定する動きが行われています。

Julian Assange to be made honorary citizen of Rome | Reuters
https://www.reuters.com/world/europe/julian-assange-be-made-honorary-citizen-rome-2023-10-19/


アサンジ氏が創設したWikiLeaksは、内部告発者から提供されたさまざまな機密情報を公開しているサイトで、2010年にアメリカ国家安全保障局(NSA)の文書を流出させたり、2014年にはアメリカ中央情報局(CIA)が作成した「工作員のための潜入の手引き書」を公開したりしています。

数々の機密を暴いてきたアサンジ氏でしたが、2012年にはスウェーデンで性的暴行の罪に問われ、その後はロンドンのエクアドル大使館内で亡命生活を送ってきました。しかし、WikiLeaksとエクアドルの関係悪化にともない、2019年4月にイギリス警察によって逮捕されました。

数々の機密情報を暴露してきたWikiLeaksの創始者ジュリアン・アサンジが逮捕される - GIGAZINE


イギリス警察による逮捕以降、ロンドンのベルマーシュ刑務所に収監されていたアサンジ氏でしたが、2022年にスパイ容疑に伴うアメリカへの身柄の引き渡しが承認されています。ロイター通信によると、身柄がアメリカに引き渡された場合、アサンジ氏には最長で禁錮175年の刑が宣告される可能性があるとのこと。

そんなアサンジ氏を名誉市民にしようという動きがイタリアのローマで高まっています。この動きを主導するのはイタリアの左派系政党「五つ星運動」に所属し、2016年から2021年までの約5年間ローマの市長を務めたバージニア・ラッジ氏です。

ラッジ氏は「アサンジ氏は言論の自由の象徴で、真の民主主義を実現するためには不可欠です」「しかし、彼はジャーナリストとして適切な仕事を行ってきたにもかかわらず、何年もの間、自由が奪われてしまっています」と述べています。ラッジ氏によると、「アサンジ氏をローマの名誉市民に」という動きは右派、左派を問わず党派を超えた議員からの支持を得たとのこと。

by New Media Days

アサンジ氏にローマの名誉市民の称号を贈るという議論は2023年10月17日に開始されました。ラッジ氏は「クリスマスまでに議論が終了することが望ましいですが、もう少し時間がかかる可能性があります」と述べ、アサンジ氏への名誉市民権の付与が2024年はじめになる可能性を示唆しています。

アサンジ氏を名誉市民として認める動きはローマ市だけでなく、イタリア北部のレッジョ・ネレミリアでは2023年9月、アサンジ氏に対して市民権を与えています。同様にイタリア南部の都市、ナポリでもアサンジ氏に市民権を与えるための手続きが行われています。


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in メモ, Posted by log1r_ut

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