ネットサービス

Twitter買収から1年が経過しXのトラフィックや月間アクティブユーザー数は減少している


2022年10月にイーロン・マスク氏がTwitterを買収して以降、青色チェックマークを有料で販売したり、ユーザーに広告収益を分配したり、TwitterをXに改名したりと、さまざまな変更が加えられてきました。Twitter買収から約1年が経過した時点での、Xのトラフィックや月間アクティブユーザー数の変化を調査会社のSimilarwebが公開しています。

One Year Into Musk's Ownership, X (Twitter) Down By Every Measure | Similarweb
https://www.similarweb.com/blog/insights/social-media-news/x-twitter-musk/


One year post-acquisition, X traffic and monthly active users are in decline, report claims | TechCrunch
https://techcrunch.com/2023/10/17/one-year-post-acquisition-x-traffic-and-monthly-active-users-are-in-decline-report-claims/

Similarwebの調査データによると、2023年9月時点でのXのトラフィックは前年比で14%も減少しているそうです。また、Xが広告主向けに提供しているポータルサイト「ads.twitter.com」のトラフィックも、前年比で16.5%減少しており、広告主離れも引き続き進行していることがうかがえます。


Xのトラフィックの約4分の1がアメリカからのものです。ただし、アメリカからのトラフィックも、2023年9月のトラフィックは前年比で19%減少しました。これは他の国でも同様で、トラフィックは前年比でイギリスが11.6%減、フランスは13.4%減、ドイツは17.9%減、オーストラリアは17.5%減を記録しています。

モバイル端末でのパフォーマンスも同様で、アメリカにおけるiOSおよびAndroidアプリにおける月間アクティブユーザー数は、前年比で17.8%も減少しました。XのAndroidアプリ使用率は、前年比で14.8%減少しています。

マスク氏による買収以降のXの月ごとのトラフィック推移をまとめたグラフが以下。着実にトラフィックは減少していることがわかるはずです。


2023年の1~9月を前年の同期間と比べると、Xのトラフィックはアメリカでは11.6%減少しており、全世界レベルでみても7%減少しました。同期間におけるアメリカでのXアプリの使用率は、12.8%減少しています。

Xにとってポジティブな要素は、2023年9月におけるマスク氏のXアカウントの投稿およびプロフィール画面へのトラフィックが、前年比で96%増加しているということです。以下のグラフは2020年9月以降のマスク氏のXアカウントのトラフィックをまとめたもの。同氏がTwitterを買収した2022年9月以降にトラフィックが激増していることがわかります。


なお、苦境に立たされているのはXだけではありません。Similarwebが追跡している上位100のソーシャルネットワークおよびコミュニティへのトラフィックは、2023年9月に前年比で3.7%減少しました。一方で、Instagram、WhatsApp、TikTok、Reddit、LinkedIn、Pinterestは2023年9月のトラフィックが前年比で増加しており、特にTikTokは22.8%も増加しています。


主要なソーシャルネットワークサービスのモバイルアプリでも月間アクティブユーザー数は減少傾向にあり、TikTok、Instagram、Facebook、Snapchat、Pinterest、X、Redditのすべてが2023年に月間アクティブユーザー数を減らしています。


Xは2023年9月に月間アクティブユーザー数を前年比で17.8%減少しており、月間アクティブユーザー数は1600万人も減少していることになるそうです。


それでもXは依然として最もトラフィックの多いソーシャルネットワークのひとつです。トラフィックの多い順に競合ソーシャルネットワークやコミュニティを比較すると以下の通り。


また、マスク氏とメディアの継続的な確執が、ニュースソースとしてのXの有用性をさらに低下させる可能性があると、Similarwebは指摘しました。例えば、The New York Timesは2020年時点ではトラフィック全体の3~4%程度をTwitter経由で得ていたそうですが、2023年時点ではこの割合が1%未満にまで減少しています。

なお、これにはXが行っている「特定のウェブサイトへのリンクを含むポストの表示制限」や、特定ウェブサイトへのアクセスを意図的に遅くしていることなどが関連しているものと思われます。

X(旧Twitter)がThreadsやThe New York Times、Blueskyなどへのアクセスを意図的に遅くしていることが明らかに - GIGAZINE

この記事のタイトルとURLをコピーする

・関連記事
Twitterの買収を完了したイーロン・マスクがCEOに就任、テスラから集められた50人以上のエンジニアがTwitterのコードレビューに加わる - GIGAZINE

Twitter Blueが全世界で利用可能になり4月1日からはTwitter Blue未加入の認証済みアカウントから青色チェックマークが外れることに - GIGAZINE

TwitterがTwitter Blueユーザーに広告収益の分配を開始、数百万円を受け取る人も - GIGAZINE

Twitter本社の看板から「Twitter」の文字が撤去される、Twitterが青い鳥を捨てて「X」に名称を変更 - GIGAZINE

in モバイル,   ソフトウェア,   ネットサービス, Posted by logu_ii

You can read the machine translated English article here.