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「イスラエルは戦争犯罪」と国際会議の代表が発言したことを受けてイスラエルがボイコット&有力者も次々にボイコットを表明


テクノロジー関連の国際カンファレンス「Web Summit」の代表が「イスラエルの戦争犯罪は非難されるべき」と発言した結果、イスラエルがカンファレンスをボイコットする事態に発展しました。加えて、イスラエル以外の国に居住する複数の有名技術者もボイコットを表明しています。

Israel pulls out of participation in Web Summit event over Paddy Cosgrave tweets – The Irish Times
https://www.irishtimes.com/technology/big-tech/2023/10/16/israel-pulls-out-of-participation-in-web-summit-event-over-paddy-cosgrave-tweets/

Web Summit derailed by founder’s public fight with those supporting Israel in Hamas war | TechCrunch
https://techcrunch.com/2023/10/16/websummit-derailed-by-founders-public-fight-with-those-supporting-israel-in-hamas-conflict/

Web Summitはリスボンで毎年開催されている世界最大規模のテクノロジー関連国際カンファレンスで、2023年にも11月13日~16日に開催を予定しています。ところが、パディ・コスグレイヴCEOのX(旧Twitter)上での発言を受けて、イスラエルや複数の技術者がボイコットを表明する事態が発生しました。

コスグレイヴCEOの発言内容やボイコットまでの流れを時系列順にまとめると以下の通り。まず、コスグレイヴCEOはイスラム組織「ハマス」がイスラエルを攻撃した直後の2023年10月8日に「パレスチナ人とイスラエル人の2008年から2023年における死者数を比較する画像」をXに投稿し、パレスチナ人の死者数が圧倒的に多いことを示していました。


そして2023年10月13日には「私は西側諸国の発言や行動に衝撃を受けています。戦争犯罪はたとえ同盟国が犯した場合でも戦争犯罪とみなされるべきであり、その行動は非難されるべきです」と述べ、イスラエルによるパレスチナへの対応が戦争犯罪に値すると主張しました。


コスグレイヴCEOの発言には多くの人々が反応を示しており、非難を投げかける人も数多く現れました。例えば、PayPalの幹部やMetaの仮想通貨プロジェクトのリーダーなどを務めた経歴を持つデビッド・マーカス氏は「あなたの認識不足には失望しました。残虐行為の自制を求めるには、他の言い方もあったでしょう。あなたはテロリストを支援することを選びました。私はあなたが主催するイベントに二度と参加しないし、支援もしないし、登壇することもありません」と述べ、Web Summitを含むコスグレイヴCEOが主催するすべてのイベントをボイコットすることを表明しています。


さらに、ベンチャーキャピタル「First Round Capital」の創設者ジョシュ・コペルマン氏が「直近の数日間でコスグレイヴ氏がX上でいいねを付けた投稿を踏まえると、コスグレイヴ氏の発言を額面通りに受け取るのは困難です」と発言したほか、Y Combinatorのギャリー・タンCEOもWeb Summitのボイコットを表明しています。


その後、コスグレイヴCEOは2023年10月16日に「私たちはイスラエルとガザ地区における恐ろしい殺人や民間人の犠牲の多さを目の当たりにして打ちのめされています。私たちはハマスによる攻撃を非難し、愛する人を失ったすべての人に哀悼の意を表します。私たちは平和的な和解を望んでいます」と述べ、ハマスを非難する姿勢を示しました。


しかし、コスグレイヴCEOによるハマス非難投稿から40分後にはイスラエルの駐ポルトガル大使であるドール・シャピーラ氏がXに「本日、私はリスボン市長宛に『コスグレイヴ氏のとんでもない発言のためにイスラエルはWeb Summitに参加しない』という書簡を送付しました。コスグレイヴ氏はこのような困難な時期においても自身の極端な政治的見解を脇に置くことができず、ハマスのテロ活動を非難することもできません」と投稿し、イスラエルがWeb Summitをボイコットすることを発表しました。さらに、シャピーラ大使は「すでに数十の企業がWeb Summitへの参加をキャンセルしています。私たちは、Web Summitへの参加をキャンセルすることを奨励します」と述べ、Web Summitのボイコットを呼びかけています。


なお、コスグレイヴCEOはシャピーラ大使によるボイコット表明の後にX上で「繰り返しますが、戦争犯罪はたとえ同盟国が犯した場合でも戦争犯罪とみなされるべきであり、その行動は非難されるべきです」と述べ、自身の主張を堅持する姿勢を示しています。

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in メモ, Posted by log1o_hf

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