2023年10月10日 00時00分レビュー

Meta Quest 3は前世代のQuest 2から何が大きく変わったのか？見た目や装着感を比較してみたレビュー

Quest 2やQuest ProなどのVRデバイスを開発しているMetaが、2023年10月10日に「Meta Quest 3」を発売します。Quest 3がどれだけQuest 2から変わったのかが気になったので、Quest 3見た目や装着感をQuest 2と比較しながらチェックしてみました。

Meta Quest 3: 複合現実を体験できる新しいVRヘッドセット - 購入する | Meta Store
https://www.meta.com/jp/quest/quest-3/

Quest 3のより詳しいフォトレビューについては以下から見ることができます。

PC接続不要でVRだけではなくMR(複合現実)も楽しめるMeta Quest 3速攻外観レビュー - GIGAZINE

Quest 3とQuest 2の仕様をまとめた表が以下。

	Meta Quest 3	Meta Quest 2
ストレージ	128GB/512GB	128GB/256GB
メモリ(RAM)	8GB	6GB
チップセット	Qualcomm Snapdragon XR2 Gen 2	Qualcomm Snapdragon XR2
重量	515g	503g
ディスプレイ	液晶(LCD) 片目2064×2208ピクセルリフレッシュレート90Hz、120Hz(テスト時) 視野角：110°(水平)96°(垂直)	液晶(LCD) 片目1720×1890ピクセルリフレッシュレート最大120Hz 視野角：最大96°
レンズ	パンケーキレンズ	フレネルレンズ
パススルー	RGBカメラ(18PPD)×2基によるフルカラー	白黒
瞳孔間距離	58mm～71mm	58mm・63mm・68mm
通信	Wi-Fi 6E、Bluetooth 5.2	Wi-Fi 6、Bluetooth 5.1
コントローラー	Quest Touch Plusコントローラー単3乾電池仕様	Quest Touchコントローラー単3乾電池使用
バッテリーの持ち時間	最大使用可能時間：平均2.2時間	2時間～3時間
価格	128GBモデル：税込7万4800円 512GBモデル：税込9万6800円	128GBモデル：税込5万9400円 256GBモデル：税込7万4400円
発売日	2023年10月10日(水)	発売中

Quest 3(左)とQuest 2(右)のヘッドセットを並べて正面から見たところ。Quest 3はRGBカメラと深度センサーが正面に目立ちますが、Quest 2は4隅にトラッキングとパススルー用のカメラがついているだけで、かなりデザインは異なります。また、Quest 3の方がヘッドセットのサイズが一回り小さくなっています。

ヘッドセット内側を並べたところ。接眼部自体の大きさはそこまで変わっている印象はありません。

Quest 2(右)のフレネルレンズには同心円状の段差が見られますが、Quest 3はパンケーキレンズを採用しており、つるっとしています。

パンケーキレンズの採用によって光学系はスリムになったとのこと。実際に並べると、Quest 3(左)のバイザー部分がかなり薄くなっていることがよくわかります。

Quest 3では、顔にくっつけるフェイシャル・インターフェースのクッションに使われている材質が変更されていました。Quest 2ではフェイシャル・インターフェースの材質に問題があるとしてリコールの対象となり、ユーザーに無償でシリコンカバーが提供されました。このことからQuest 3では別素材のフェイシャル・インターフェースが採用されている模様で、ウレタンスポンジのような素材からクッションのような素材に変わっています。

底面を並べて比較したところ。

Quest 3(左)は鼻に当たる部分でフェイシャル・インターフェースが途切れているのに対して、Quest 2(右)は鼻にもフェイシャル・インターフェースがあります。Quest 3で鼻の部分にクッションがなくなったことで、鼻部分の空間は広くなり、装着時にゴーグル外から視界に入ってくる光量もわずかに増えます。

装着して横から見てみると、Quest 3(左)がQuest 2(右)よりも薄くなっていることがよくわかります。本体重量はQuest 3の方がわずか10数gほど重いのですが、本体が薄くなっていることでQuest 2よりも重心がより手前に来るので、装着時の安定感は損なわれていません。

正面から見ると、Quest 3(左)はQuest 2(右)よりもバイザー部分が一回り小さくなっていることがわかります。ただし、鼻の部分はQuest 3の方がQuest 2よりもかなり余裕のある構造なので、鼻の高さによっては座りが悪いと感じることがあるかも。

頭を抑えるバンド部分は、Quest 3(左)がY字型で、Quest 2(右)がI字型。Quest 3は水平バンドの長さ調節がQuest 2よりもやりづらい部分がありましたが、やはりバンドがY字になることでホールド感はわずかながらアップします。

Quest 3に付属するQuest Touch Plusコントローラーと、Quest 2に付属するQuest Touchコントローラー。Quest Touch Plusコントローラーの方には、Quest Touchコントローラーにある丸い輪のようなセンサーがついていません。

横から見たところ。Quest Touch Plusコントローラーは、操作パネルに少し傾きがついている点と、グリップボタンとトリガーボタンの表面の質感がQuest Touchコントローラーと違ってツヤ消しになっている点以外はほぼ同じ。実際に握ってみても、持ち心地が大きく変わったように感じませんでした。

電池ボックスは、Quest Touch Plusコントローラーで単3電池が少し入れやすいように改良されていました。

丸い輪のようなトラッキングセンサーがなくなったことで、Quest Touch PlusコントローラーはQuest Touchコントローラーと比べておよそ17％軽くなりました。ただ、実際に使う上で「コントローラーをちょっと机に置きたいな」という時に、トラッキングセンサーを使えばかなり安定性が高い状態でコントローラーを置けていたのが結構便利だったのですが、Quest Touch Plusコントローラーでは不可能になってしまったので、コントローラーを安定して置くことができなくなったので、痛しかゆしといったところ。