イーロン・マスクの脳に埋め込むブレインコンピューターインターフェースを開発するNeuralinkが初のヒトでの臨床試験に向けて被験者を募集開始

イーロン・マスク氏が創業した「Neuralink」は、脳に埋め込み外部機器とワイヤレスで通信するブレイン・コンピューター・インターフェイス(BCI)を開発する企業です。Neuralinkは独自に開発しているBCIを用いたヒト臨床試験を実施予定となっており、公式サイト上で被験者の募集を開始しています。
Neuralink’s First-in-Human Clinical Trial is Open for Recruitment | Blog | Neuralink
https://neuralink.com/blog/first-clinical-trial-open-for-recruitment/

Neuralink clinical trial seeking humans subjects | Mashable
https://mashable.com/article/neuralink-clinical-trials-recruiting-human-subjects
Neuralinkは2020年時点ですでに脳に埋め込むためのチップや、脳にチップを埋め込むための手術を行う手術ロボットの開発に成功しています。Neuralinkの脳インプラントがどのようなテクノロジーになっているのかは、以下の記事を読めばわかります。
Neuralinkのイーロン・マスクCEOが脳とAIをつなぐ埋め込みチップ「Link」&自動手術ロボ「V2」を発表 - GIGAZINE

Neuralinkはアメリカで医療機器や電磁波を放出するような製品の安全性と有効性を保証する規制機関のアメリカ食品医薬品局(FDA)から、2023年5月にヒト臨床試験を実施する承認を受けています。
イーロン・マスクの脳インプラント企業「Neuralink」による臨床試験申請がついにFDAに承認される - GIGAZINE

なお、Neuralinkが脳インプラントのヒト認証試験の承認を受けるのに長い時間がかかった理由については、以下の記事の中で解説されています。
イーロン・マスクの脳インプラント企業「Neuralink」がヒト臨床試験の承認を受けるまでに長い時間がかかった理由とは? - GIGAZINE

新たに、Neuralinkは審査を行っている独立治験審査委員会およびNeuralink初の病院施設で行う初のヒト臨床試験に向けた被験者の募集を開始しています。Neuralinkの完全埋め込み型のBCIを用いた画期的な治験医療機器試験は、「PRIME Study(Precise Robotically Implanted Brain-Computer Interface:精密なロボット埋め込み型ブレイン・コンピューター・インターフェイス」と名づけられている模様。PRIME Studyは、Neuralink製脳インプラント(N1)および手術ロボット(R1)の安全性を評価するために行われます。
試験において、R1は運動の意図を制御する脳の領域に、極細かつ柔軟な糸を用いて外科的にN1を脳に埋め込みます。N1は一度脳に埋め込まれると、「見た目では完全に見えなくなってしまう」とNeuralink。N1は埋め込んだヒトの脳信号を記録し、運動の意図を解読するアプリにワイヤレスで送信することを目的としています。BCIの最初の目標は、人が思考だけでコンピューターのカーソルやキーボードを制御できるようにすることです。
Neuralinkは「PRIME Studyは2023年5月にFDAから受けた承認をベースに実施され、満たされていない医療ニーズを持つ人々の自律性を回復するための汎用化されたBCIを作成するという我々の使命における重要な一歩を表しています」とコメント。
Neuralinkによると、PRIME Studyの被験者となれるのは「頸髄損傷」あるいは「筋萎縮性側索硬化症(ALS)による四肢麻痺」のある人です。 被験者登録は以下から可能です。
Patient Registry | Neuralink
https://neuralink.com/patient-registry/

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in ハードウェア, Posted by logu_ii
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