ハードウェア

120Gbpsでのデータ送信が可能な通信規格「Thunderbolt 5」登場、USB Type-Cコネクタ採用で映像出力や給電にも対応


IntelがUSB Type-Cコネクタと同一形状のコネクタを備える接続規格「Thunderbolt 5」を2023年9月12日に正式発表しました。Thunderbolt 5は前世代のThunderbolt 4と比べて最大3倍高速なデータ送信が可能なほか、映像の出力や給電にも対応しています。

Intel Introduces Thunderbolt 5 Connectivity Standard
https://www.intel.com/content/www/us/en/newsroom/news/intel-introduces-thunderbolt-5-standard.html

Thunderbolt™ テクノロジー: 広がる無限の可能性
https://www.intel.co.jp/content/www/jp/ja/architecture-and-technology/thunderbolt/overview.html

Thunderbolt 5はUSB Type-Cと同一形状のコネクタを採用した通信規格で、USB4 Version 2.0やDisplayPort 2.1、PCI Express Gen 4と互換性を持っており、データ転送のほか映像の出力や給電にも対応しています。


USB4対応製品はものによって対応している機能に差がありますが、Thunderboltは機能のバラつきがないのが特徴。例えばUSB4は製品によって「15W給電」「モニタへの映像出力」「スリープ状態からの復帰」といった機能への対応にバラつきがありますが、Thunderbolt 4対応製品ではすべての機能を利用できます。すべての製品ですべての機能が利用できるという特徴はThunderbolt 5でも変わっていません。


Thunderbolt 5には転送レーンが4本存在しており、送信と受信に2本ずつ割り当てることで双方向80Gbpsの高速通信が可能。さらに、3レーンを送信に割り当てることで最大120Gbpsでのデータ送信が可能です。


以下の図はThunderbolt 5と旧世代ThunderboltおよびUSBの帯域幅を比較したものです。Thunderbolt 5はThunderbolt 4やThunderbolt 3と比べて最大3倍高速にデータを送信できます。USB4では120Gbpsでのデータ転送に条件付きで対応していますが、USB4対応製品の中で対応可能な帯域幅にバラつきがあります。一方で、Thunderbolt 5対応製品はすべて120Gbpsでのデータ転送に対応します。


Thunderbolt 4(左)とThunderbolt 5(右)の性能比較図はこんな感じ。Thunderbolt 5は複数台の8Kモニタに映像を出力可能で、出力解像度に関係なく最大540Hzでの出力が可能です。また、Thunderbolt 5は最大240Wでのデバイス充電に対応しており、ゲーミングノートPCなどの消費電力の大きいPCにもケーブル1本で電力を供給できます。


Thunderbolt 5とThunderbolt 4、USB4、USB 3の性能比較表が以下。Thunderbolt 5は帯域幅や給電性能などすべての性能で他を上回っています。


ロゴやケーブルの外観はこんな感じ。ケーブルの先端には分かりやすく「5」と記されるようです。


なお、Thunderbolt 5コントローラー(コードネーム:Barlow Ridge)を採用したアクセサリーは2024年に登場予定です。

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in ハードウェア, Posted by log1o_hf

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