青軸や赤軸などメカニカルキーボードのスイッチを製造するCherryが1億回打鍵できる次世代スイッチ「MX2A」シリーズを発表

「赤軸」や「青軸」といった呼称で知られるメカニカルスイッチを搭載したキーボードは、好みの打ち心地を選べることや打ち心地の良さから大きな支持を集めています。そんなメカニカルスイッチの主要メーカーであるCherryが、スプリングの形状変更やステムの設計変更を施したスイッチ「MX2A」シリーズを発表しました。記事作成時点ではMX2Aシリーズとして赤軸、銀軸、黒軸、茶軸、青軸、静音赤軸、静音黒軸がラインナップされており、一部のスイッチは1億回の打鍵に耐えられるとアピールされています。

CHERRY MX2A: Exceeding Expectations – The Ultimate in Mechanical Switch Design - Blog - CherryMX
https://www.cherrymx.de/en/blog/cherry-mx2a-the-ultimate-in-mechanical-switch-design.html

MX2A - CherryMX
https://www.cherrymx.de/en/mx2a.html

CHERRY MX2A: The New Gold Standard in Mechanical Switch Performance! - YouTube

キーボードのスイッチ方式にはメンブレン方式や静電容量無接点方式など多くの種類が存在します。各キーにメカニカルスイッチを搭載するメカニカル方式では、「クリック感のある青軸」「リニアな押し心地の赤軸」といったようにスイッチの種類によって押し心地を選択することが可能なほか、「キートップの交換が容易」「複数キーの同時押しが可能」といった特徴も備えていることから、多くのユーザーに支持されています。

メカニカルスイッチを製造するメーカーは複数ありますが、中でも代表的な存在として知られるのがドイツに拠点を構えるCherryです。そんなCherryが2023年8月24日に構造や設計に変更を加えたメカニカルスイッチ「MX2A」シリーズを発表しました。

記事作成時点ではMX2Aシリーズとして「MX RED(赤軸)」「MX SPEED SILVER(銀軸)」「MX BLACK(黒軸)」「MX BROWN(茶軸)」「MX BLUE(青軸)」「MX SILENT RED(静音赤軸)」「MX SILENT BLACK(静音黒軸)」の7種がラインナップされています。MX2Aシリーズ7種のうち、赤軸、銀軸、黒軸、茶軸の4種は1億回の打鍵に耐える性能がアピールされています。

MX2AシリーズはCherryが独自開発した潤滑剤によってスムーズな打鍵を実現しています。この潤滑剤はメカニカルスイッチ愛好家の間で好まれている潤滑剤「Krytox GPL 205 Grade 0」の特性を参考に配合を調整しているとのこと。

スプリングは直線的な構造から中央部分が膨らんだバレル構造に変更されており、高速打鍵時の形状維持性能が高められています。

ステムは「一貫した打鍵感および打鍵音」や「ぐらつきの抑制」を実現するために再設計されています。

ソケットドームをダイヤモンドで研磨することでスムーズな打鍵感を実現しているとのこと。

スイッチ上部のパーツにもダイヤモンド研磨が施されています。

接点には金を採用。さらに、溶接プロセスを最適化することで1ミリ秒を下回るデバウンスタイムを実現すると同時に1億回の打鍵に耐える高耐久性も実現しています。

MX2Aシリーズはすでにキーボードメーカーとの取引が始まっており、近日中にMX2Aシリーズを採用したメカニカルキーボードが登場する予定です。また、MX2Aシリーズを採用したCherry公式キーボード「CHERRY XTRFY K5V2」も2023年中に登場予定です。

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