Apple初のARゴーグル「Vision Pro」のアメリカの次の販売候補地に日本、販売方法は複雑でユーザーの頭のサイズや視力に応じたものが提供される
Apple初のARゴーグルである「Vision Pro」は、2024年初頭にアメリカで発売され、その後、2024年末までにその他の地域にも販売を拡大していくことが予定されています。そんなVision Proの「アメリカの次の販売地域」として、アジアやヨーロッパ、イギリス、カナダなどが挙げらており、日本向けのローカライズもすでにApple社内で行われていると報じられました。
Apple Vision Pro Headset to Launch in US Stores by Appointment - Bloomberg
https://www.bloomberg.com/news/articles/2023-07-07/apple-vision-pro-headset-to-launch-in-us-stores-by-appointment
Apple Vision Pro Likely to Launch in UK and Canada by End of 2024, Asia and Rest of Europe Soon After - MacRumors
https://www.macrumors.com/2023/07/07/apple-vision-pro-launch-uk-canada-end-of-2024/
2023年6月に開催されたWWDC23の中で、Appleは同社史上初となるARゴーグル「Vision Pro」を発表しました。Vision Proを使えばどんなことができるようになるのかは、以下の記事を読めばバッチリイメージがつくはず。
AppleがARヘッドセット「Vision Pro」を発表、ディスプレイという制限から解き放たれ好きな場所で好きなアプリを目と手と声で操作可能に - GIGAZINE
WWDC23の発表会場ではVision Proの試作機が展示されており、実際に使用することもできました。Vision Proの試作機の外観や、実際にVision Proを使用した海外メディアの記者のファーストインプレッションは、以下の記事にまとめられています。
AppleのARヘッドセット「Vision Pro」の実機写真&動画&海外レビューが登場 - GIGAZINE
さらに、Vision Proに搭載されることとなる専用OS「visionOS」の概要もAppleは公開しており、visionOSを使ってどんなことができるようになるのかが、より詳細にわかります。
Appleの複合現実ヘッドセット「Vision Pro」に搭載される「visionOS」はどんなOSなのか? - GIGAZINE
Vision Proについて、Appleは2024年初めにアメリカで発売し、2024年末までにアメリカ以外の国にも販売を拡大していく予定と発表しています。
Apple関連のリーク情報などでおなじみのBloombergのマーク・ガーマン氏によると、Appleは独自の小売店舗であるApple Store上に、座席・Vision Proのデモユニット・購入者向けの専用アクセサリーのサイズを調節するためのツールなどを備えた特別エリアを設ける予定とのこと。
関係者から得た情報として、ガーマン氏は「Vision Proはアメリカにある約270の店舗すべてで販売される予定です。まずはニューヨークやロサンゼルスなどの主要都市にある店舗にVision Pro専用のコーナーを設け、その後、徐々に全国展開していく予定のようです」と報じています。
AppleはVision Proを2024年末までにアメリカ以外の国でも販売すると発表していますが、その「アメリカの次の販売地域」の候補として、アジアやヨーロッパ、イギリス、カナダなどが挙げられている模様。また、Appleの内部情報に詳しいという情報筋によると、最終的な決定は下されていないものの、AppleのエンジニアはすでにVision Proをフランス・ドイツ・オーストラリア・中国・香港・日本・韓国向けにローカライズすることに取り組んでいるそうです。ローカライズが進められている国々が「アメリカの次の販売地域」になると考えるのは妥当です。
なお、Vision Proは3500ドル(約50万円)という非常に高価な端末であり、まだ多くの人が明確な利用方法を導き出せているとは言い難いVR・AR・MRといった分野の製品でもあるため、発売初期にVision Proを求めるのは「少数の愛好家だろう」とBloombergは指摘。しかし、Appleはこのカテゴリの製品をより多くの消費者に広めるために、より安価なモデルや第2世代モデルの開発に取り組んでいというとウワサされています。
また、Appleは着用者の視界に光が入り込まないように遮断するためのライトシールドをユーザーに適したサイズにするために、ユーザーの頭のサイズを計測するための専用アプリを開発中であるとBloomberg。さらに、購入時には内蔵レンズの度数を着用者に適したものに調節するために、視力検査の結果をオンラインポータルを通じてアップロードすることも求められる模様。
上記のように、Vision Proは購入者の頭のサイズや視力に合わせたパーツを使用することで、ユーザーに最高の体験を提供することを計画しています。そのため、Appleの小売販売に詳しい関係者によると、Vision Proの販売方法はこれまでで最も複雑なものとなると考えられている模様。そのため、AppleがVision Proをサードパーティーの再販業者と提携して提供することは「少なくとも2025年までは予定していない」と考えられているそうです。
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