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Amazonの手をかざすだけで支払い可能な決済サービス「Amazon One」で政府発行IDによる年齢証明も可能に


Amazonが運営する実店舗「Amazon Go」では、クレジットカードと手のひらを紐付けて決済可能にする生体認証サービス「Amazon One」がアメリカ国内店舗の一部で採用されています。そんなAmazon Oneでクレジットカード決済だけではなく「政府発行のID(身分証明)による年齢認証」も行えるようになったと、Amazonが発表しました。

Amazon One launches age verification for beer, alcohol purchases
https://www.aboutamazon.com/news/retail/amazon-one-age-verification


Amazon’s palm-scanning technology can let you buy a drink without getting out your ID - The Verge
https://www.theverge.com/2023/5/22/23732823/amazon-one-palm-scanning-technology-age-verification


Amazon Oneがどういうサービスなのかは以下の記事を読むとよくわかります。

Amazonが手をかざすだけで料金を支払えるデバイス「Amazon One」を発表 - GIGAZINE


Amazon Oneの導入によって、財布やスマートフォンを出すことなく、手のひらをさっとデバイスにかざすだけで決済を行えるようになりました。しかし、アルコール類を購入する場合、政府発行のIDを提示する必要があるため、財布を出す手間が完全に省けたとはいえません。


そこでAmazonは、Amazon Oneでクレジットカードと紐付けている手のひらの静脈パターンに、本人の身分証明情報を紐付けるアップデートを行いました。Amazon Oneに登録しているユーザーは、運転免許証などの政府発行IDの写真と自分の写真をアップロードすることで、年齢確認機能を利用することが可能になります。Amazon One側ではIDを保存せず、ISO27001の認証を受けたID検証プロバイダーによって年齢確認が行われるとのこと。

例えばバーでお酒を飲みたい時、Amazon Oneの決済デバイスに手のひらをかざすと、アップロードしたユーザーの顔写真と共に、ユーザーが21歳以上かどうかが表示されるとのこと。バーの従業員は画面に表示されたユーザーの顔写真と年齢をチェックし、決済ステップに移行します。これでユーザーはバーで手のひらをかざすだけでお酒を注文できるようになるというわけです。


Amazon Oneの年齢認証機能は、コロラド・ロッキーズのホーム球場であるクアーズ・フィールドで最初に提供されるとのこと。クアーズ・フィールドをはじめとするスポーツ施設ではビールなどのアルコールが提供されていますが、観戦客には未成年も多いことから、厳しい年齢確認が求められます。Amazon Oneによる年齢確認が可能になれば、購入にかかる時間も短縮され、利便性も向上することが期待されます。

コロラド・ロッキーズのフードサービス運営・開発担当シニアディレクターであるジョン・マッケイ氏は「クアーズ・フィールドはスポーツスタジアムとして初めてAmazon Oneのような最先端の生体認識技術を年齢認証に導入し、摩擦のない体験を実現します。コロラド・ロッキーズのファンは、飲み物を手に取ってより早くゲームに戻ることができるようになります」とコメントしました。

Amazon Oneの年齢確認機能は記事作成時点でクアーズ・フィールドのみで利用可能ですが、2023年中にさらに多くの施設で展開される予定となっています。

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in ネットサービス,   ハードウェア, Posted by log1i_yk

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