アート

日本語版Wikipediaの編集者で節足動物のイラストを描きまくっている人物「Junnn11」が海外サイトで注目を集める


主に日本語版Wikipediaで活動する編集者であり、絶滅した古代生物をメインにさまざまな汎節足動物のイラストを描いているJunnn11(@ni075)氏が、海外ソーシャルサイトのHacker Newsで話題となっています。

User:Junnn11 - Wikipedia
https://en.wikipedia.org/wiki/User:Junnn11

User: Junnn11 | Hacker News
https://news.ycombinator.com/item?id=35630423


Junnn11氏は主に日本語版Wikipediaで活動するマレーシア出身の編集者で、自身のユーザーページで「外国人の素人節足動物愛好家です。主に節足動物関連の項目を編集しており、和訳のない情報の追記・知見の更新・誤情報の修正などを行います」と述べています。母語は中国語の普通話であり、日本語は独学で勉強しているそうですが、Twitterでは非常に流暢(りゅうちょう)な日本語を使いこなしています。

2022年9月までのラディオドンタ類(アノマロカリス、フルディア辺りの古生物の仲間)のトレンド。形態から進化までの情報をざっくりまとめています。
リプライに一部の種類の発見と復元、節足動物の系統での位置付け、用語説明、出典が続きます。#化石の日 pic.twitter.com/eNSj8n5c2u

— Jun (@ni075)


Junnn11氏のWikipedia編集者としての活動で際立っているのが、既に絶滅している多種多様な古代生物のイラストを描いている点です。化石でしか見つかっていない古代生物は写真が存在しないため、現代人が生きていた頃の姿を思い浮かべることは困難ですが、化石を基にしたイラストがあることは理解を深める役に立ちます。

Wikipediaのユーザーページを見ると、約4億年前のデボン紀に生息していたケロニエロン、約5億年前のカンブリア紀に生息していたハベリア、カンブリア紀に生息していたキリンシアなど、現代人には見慣れない数々の動物のイラストが並んでいます。


新海誠監督の映画「秒速5センチメートル」にも名前が登場したオパビニアのイラストも。


カンブリア紀に生息した生物の中でも特に有名なアノマロカリスのイラストもありました。Junnn11氏のイラストは滑らかな曲線やくりっとした目にかわいらしさがあり、古代生物に親しみを感じられるものになっています。


また、節足動物の関節肢や体節の構造や、関節の動き方を表した図解やGIF動画も手がけています。Junnn11氏のイラストは日本語版Wikipediaだけでなく、多くの英語版Wikipediaでも掲載されています。


2023年4月20日にソーシャルニュースサイトのHacker NewsでJunnn11氏のことが紹介されると、多くの人々が称賛のコメントを寄せました。あるユーザーは、「素晴らしいイラストです!特定の非常にニッチな分野に興味を持ち、多くの努力を費やしている人々を見るたびに畏敬の念を抱きます。なぜそのテーマに興味を持ったのでしょう?なぜこのテーマを選んだのでしょう?どうやってモチベーションを維持しているのでしょう?」「Junnn11氏が節足動物に夢中になっているように、私も何かに熱中してみたいものです」とコメントしています。


また、別のユーザーはJunnn11氏が作成した節足動物の動き解説したアニメーションを挙げ、愛好家が節足動物に夢中になる理由がわかると述べました


なお、Junnn11氏はアーティストのオンラインコミュニティであるdeviantARTでも活動しており、こちらでは節足動物を擬人化したイラストも投稿されています。

Jun075 - Hobbyist, Digital Artist | DeviantArt
https://www.deviantart.com/jun075/gallery

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in ネットサービス,   生き物,   アート, Posted by log1h_ik

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