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「Flipper Zero」が今度はAmazonで禁止に、スキミング機能はないのに「カードスキミングデバイス」として禁制品に指定


Amazonが、さまざまな無線通信規格に対応したポータブルマルチツールの「Flipper Zero」を、スキミング用デバイスと見なして販売禁止にしていたことが分かりました。Flipper Zero側は、カードのスキミングをする機能はないとして、Amazonに禁止措置の見直しを求めています。

Flipper Zero banned by Amazon for being a ‘card skimming device’
https://www.bleepingcomputer.com/news/technology/flipper-zero-banned-by-amazon-for-being-a-card-skimming-device-/

「Flipper Zero」はRFIDNFC、赤外線、Bluetoothなど、さまざまな通信規格を使用してデバイスの動作確認やペネトレーションテストを行えるマルチツールです。しかし、自動車のスマートキーを複製して車を盗むといった犯罪に利用することも可能であることから、2023年に入ってブラジルの電気通信庁によって輸入が差し止められたこともあります。

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Amazonは、2023年4月6日に出品者に向けて通知を送り、Flipper Zeroを制限付き製品に指定して同社のプラットフォームで販売することを禁止すると発表しました。

Flipper Zeroの販売禁止の理由について、Amazonは「本製品は、カードスキミングデバイスであることが確認されています。Amazonのポリシーでは、カードスキミングデバイスの販売や出品を禁止しています」と説明しました。


また、IT系ニュースサイトのBleeping Computerによると、「この警告から48時間以内に出品物を確認し、法律、規制、およびAmazonのポリシーに準拠していない出品物をクローズするか、削除してください。削除しない場合、あなたの販売アカウントは停止され、資金が永久に保留になる可能性があります」という案内を受け取った人もいるとのこと。

これにより、Flipper Zeroを売っていたAmazonの商品ページは削除されており、別のページでも「現在お取り扱いできません」と表示され購入できないようになっています。


また、Flipper Zeroと入力して商品を検索しても、ケースやパネルの保護用シートぐらいしかヒットしません。


Bleeping ComputerはAmazonに問い合わせを行いましたが、広報担当者からのコメントが得られなかったため、禁止措置が一時的なものなのか恒久的なものなのかは不明です。Flipper ZeroのメーカーであるFlipper DevicesでCEOを務めるPavel Zhovner氏は、「このデバイスは銀行カードのスキミングができないので、Amazonに禁止措置を見直すよう要請しました」と述べました。

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in ネットサービス,   ハードウェア, Posted by log1l_ks

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