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ジャック・ダニエルの蒸留所から漏れ出すカビが地元を汚染し住民は何百万円もの費用をかけて清掃を余儀なくされている


アメリカのテネシー州リンチバーグにある建物や道路標識、車などが、地元にあるウイスキーメーカーのジャック・ダニエルの蒸留所から漏れ出したカビにより黒くすすけてしまっていることが伝えられました。ことが報じられました。地元住民は清掃に追われており、事態は法廷闘争にまで発展しています。

New images show Jack Daniel's whiskey fungus smothering town | Daily Mail Online
https://www.dailymail.co.uk/news/article-11812901/New-images-Jack-Daniels-whiskey-fungus-smothering-town.html

Last Of Us Is Happening For Real, Blame Jack Daniels Whiskey
https://kotaku.com/last-of-us-hbo-fungus-tennessee-lincoln-county-whiskey-1850193465

リンチバーグにはジャック・ダニエルの蒸留所が6つ存在しており、蒸留所の周辺では外のあらゆるものに黒いカビが付着していると報告されています。


ある住民は、自宅についたカビを洗い流すために約1万ドル(約136万円)を支払わなければならなかったと話します。


消火栓も真っ黒に。


近くの森林は何年もの間黒いカビで覆われており、住民からは地元の野生動植物に被害を与えているのではないかと心配の声が上がっているとのこと。


地域の森林は黒くなった木々で埋め尽くされています。


カビにまみれた同地域では動物の死骸も目撃されていますが、カビが原因かどうかは不明。


これらのカビはジャック・ダニエルの蒸留所にある樽(たる)小屋が原因であるとされています。


Baudoinia Compniacensisと名付けられたこのカビは、2007年に初めて発見されました。


このカビは、ウイスキーの樽から出るエタノールの蒸気で繁殖します。


屋外のあらゆる場所に付着するこのカビは、地域の環境を破壊し、家や道路標識を覆っています。


カビが蔓延(まんえん)しすぎて自治体は道路標識の清掃をしなくなり、判読不能になった標識を取り替えるだけになっているとのこと。


屋外を覆い尽くしたカビの拡散を食い止めるため、住民たちは反撃に出ました。


結婚式やイベントに使う古い邸宅を管理している夫婦は、カビの蓄積を防ぐために頻繁に外壁の高圧洗浄や清掃をしなければならないため、ジャック・ダニエルによる新しい樽小屋の建設を中止させるために訴訟を起こしました。


邸宅のオーナーであるパトリック・ロング氏(右)は、「指の爪で木の枝をなぞると、指の先がカビに覆われてしまいます。嫌な感じです」と語っています。


この問題は長年周辺地域を悩ませてきましたが、地元では「蒸留所が拡大したことで悪化している」と指摘されています。


カビの蔓延は2018年頃から起きたと伝えられています。しかし、ロング氏が2020年にリンチバーグで家を購入した時、ジャック・ダニエルは2つの樽小屋しか使っていなかったため、カビはそれほど蔓延していなかったそうです。


しかし、施設の数を6つに増やして以来、カビは制御不能になったそうです。また、ジャック・ダニエルは今後数年で樽小屋の運用を20箇所まで拡大する予定だとのこと。


樽小屋を違法に拡大したというロング氏の主張に対し、ジャック・ダニエルは「立地と建築の過程で、我々はリンカーン郡と緊密に連携し、地元当局から求められたすべての情報を提供するとともに、規制要件、厳しい業界ガイドライン、倉庫の建築における厳格な社内標準を順守しました」と反論しました。


カビが町を襲い続ける中、住宅価値は急落し、地域住民は健康を心配しています。


地元住民のベッキー・キャロル氏は、2018年の公聴会で、「カビはがんにつながる可能性があり、自分と家族に深刻な健康問題を引き起こしたと考えている」と語り、当局にこの問題を知らせようとしました。

コミュニティは、エタノールの排出を止めるために約30万ドル(約4000万円)もする空気ろ過システムを樽小屋に設置することをジャック・ダニエルへ要求していますが、同社は「人気のあるウイスキーの風味を損なう可能性がある」として拒否したとのこと。


ニューヨーク・タイムズ紙によると、ジャック・ダニエルはウイスキーのカビが厄介なものであることは認めたものの、人や動物の健康を脅かすものではなく、洗浄によって「簡単に」除去することもできると主張しました。また、近隣の住宅や企業の洗車を行うよう住民が提案したところ、「洗浄中に生じた損害について責任を問われる可能性がある」と言って断りました。


リンチバーグでは「町の雇用主」としてジャック・ダニエルが存在し続けてきた歴史があるため、この歴史的な背景が同社の責任を問う訴訟に影響する可能性があるとコミュニティからは懸念の声が上がっています。


キャロル氏は「生活の質に対する懸念があると思います。街に蔓延するカビがジャック・ダニエルのエタノールによるものだと証明することはできませんが、誰かが証明する必要があります」と主張し、カビがもたらす健康被害について住民には何も知らされないままであるため、環境に与える影響の調査も求めています。

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in Posted by log1p_kr

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