サイエンス

先延ばし癖のある人はのちのち不健康になっている傾向が強いことが判明


「先延ばし癖」のある人は、その後、身体的・精神的に不健康になっている事例が多いことが研究によって明らかになりました。

Associations Between Procrastination and Subsequent Health Outcomes Among University Students in Sweden - PubMed
https://doi.org/10.1001/jamanetworkopen.2022.49346


Procrastination is linked to poor health – new study
https://theconversation.com/procrastination-is-linked-to-poor-health-new-study-197332

これはスウェーデン・ソフィアヘメット大学のフレッド・ヨハンソン氏やカロリンスカ研究所のエヴァ・スキルゲート氏、アレクサンダー・ローゼンタール氏らによる研究で、論文はオープンアクセスの医学誌・JAMA Network Openに掲載されました。


ヨハンソン氏らは、大学生によくある「先延ばし癖」が健康に悪影響を及ぼすという既存の仮説をもとに、コホート研究を行いました。

対象となったのはストックホルム都市圏およびスウェーデン中部・エーレブルーにある大学から集められた学生3525人。ヨハンソン氏らは、学生らに1年間、3カ月ごとにアンケートに回答してもらいました。9カ月後のフォローアップアンケートに回答した学生は2587人でした。先行研究では、参加者へのアンケートが継続的に行われなかったため、「先延ばし癖」と健康状態の悪化のどちらが先だったかを評価することができていませんでした。

その結果、先延ばし傾向が高い学生は、先延ばし傾向が低い学生と比べて、肩や腕の痛み、睡眠の質の低下、孤独感、経済的困窮を報告する割合が高かったとのこと。この割合は、学生たちの年齢や性別、両親の教育レベル、過去の身体的・精神的診断など、身体的・精神的健康状態に影響を与える可能性がある他の要因を除いた場合でも、大きく変わらなかったそうです。

ヨハンソン氏らは、今回の研究結果は2つの因果関係を証明するものではないと断っており、他の要因によって説明がつく可能性を否定していませんが、先行研究よりは2つの事象の関係を強く示唆するものだと述べました。

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in サイエンス, Posted by logc_nt

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