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エプソンが持続可能性を理由にレーザープリンターの製造停止を予告

by Open Grid Scheduler / Grid Engine

電機メーカーのセイコーエプソン(エプソン)が、持続可能な社会の実現に向け、2026年を目標にレーザープリンターの販売を終了することを明らかにしました。

プリンティングイノベーション、環境技術への取り組みで持続可能な社会の実現に貢献(2022年11月17日) | ニュース | エプソン
https://corporate.epson/ja/news/2022/221117.html

Epson stops making laser printers for sustainability reasons • The Register
https://www.theregister.com/2022/11/28/epson_ends_laser_printers/

エプソンは2021年3月に「Epson 25 Renewed」という環境活動を制定しており、ユーザーのもとでの環境負荷低減に積極的に取り組んでいるとのこと。また、レーザー方式からインクジェット方式への切り替えも従来より進めていたそうです。エプソンは2022年11月17日にインクジェット複合機・プリンター製品の新シリーズを発表するとともに、エプソンが提供しているレーザープリンターは、2026年を目標に本体の販売を終了するとしました。

レーザープリンターの消耗品・保守部品は販売終了後も長期にわたり提供し、サポートも継続していくとエプソンは述べています。

by HS You

エプソンは脱炭素・資源循環・環境技術開発などに10年間で1000億円を投じたほか、事業イノベーションに10年間で1兆円相当の投資・費用投下を見込んでいるとのこと。エプソンによると、環境に関して言えばレーザープリンターよりもインクジェットの方が「大きな可能性」を持っており、有意義な進歩をもたらすことができるといいます。

エプソンはインク吐出に熱を使わない「Heat-Free Technology」という技術を開発しており、この技術が採用されたプリンターは低消費電力や省資源を実現するとのこと。エプソンのブログによると、同社のインクジェットプリンターはレーザープリンターに比べて二酸化炭素排出量を最大85%削減するほか、トナー、ドラム、現像剤、フューザーユニットを定期的に交換しなければならないレーザープリンターに比べ、インクジェットプリンターはインクと廃インクボックスを交換するだけなので、交換可能な部品が最大59%少なくなっているそう。

エプソンは「インク吐出に熱を使わないプリンターを広くご利用いただくことが、環境対策のひとつと考えます」とし、「事業活動を通じて社会課題を解決し、事業成長と社会課題解決の両立を目指し、持続可能な社会の実現に貢献できるように取り組んでいきます」と述べました。

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in ハードウェア, Posted by log1p_kr

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