「なにわのムジョルニア」が内側から光を放つような姿に変化する装飾&塗装工程を見てきた
工業用ハンマーで国内No.1シェアを誇るオーエッチ工業が鍛造した「なにわのムジョルニア」は、よりムジョルニアっぽさを出すため、同じく東大阪の企業で樹脂・軽金属のデザインモデル製作を得意とする大成モナックのプロダクトモデル事業部により、装飾と塗装が行われました。
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作業の様子をおいしいとこ取りしたムービーはこんな感じ。
「ソー:ラブ&サンダー」なにわのムジョルニア制作 大成モナックで装飾&塗装 - YouTube
3Dスキャン・プリンター、真空加圧注型、機械加工、加飾塗装の技術を用いて、開発・企画試作から量産品まで、多種多様な機能とニーズに合わせた樹脂・軽金属のデザインモデル製作を得意としているという大成モナック。
現場には2本の「なにわのムジョルニア」が。左が作業後、右が作業前です。柄の部分が覆われているか否かの違いもありますが、頭部の質感などがかなり異なるのがわかります。素材は同じです。
作業を担当したプロダクトモデル事業部部長の松見健一さん。
最初にこのような透明なシートを作って……
ハンマーの4面に合わせて模様の下書きを行ったとのこと。
下書きを入れたら、あとはひたすらに彫っていく作業。
樹脂などであれば削りやすいのですが、今回のような鍛造した金属は少しずつしか削れないため、作業は大変だったそうです。作業した松見さんによると、割れ目のようでありつつも、本当に割れているわけではないので、うまく強弱を付けて、不自然ではないように仕上げたとのこと。
彫りが終わったら……
塗装を行います。この角の部分にある文様はさすがに手彫りは難しいため、デザインを入力して機械彫りしたもの。ただし、ハンマーの頭部は1つ1つ微妙に形状も面の角度も異なるため、同じデザインだからといってそのまま流れ作業で処理できるものではなく、1面ずつ細かい調整を行っています。塗りも、1回しか色を塗らないところと複数回塗るところで濃淡をつけています。
青い塗料には蛍光パウダーと蓄光パウダーを配合。
かなり明るめの青が塗られていきます。
模様の塗装を終えた「なにわのムジョルニア」。松見さんによると、気をつけたポイントは、すでに「本物の迫力」がある中で、負けないようにバランスを取るという点。全部塗ってしまうとおもちゃのようになってしまう一方、できるだけオリジナルのムジョルニアに近づけたいというところで、かなり苦戦したそうです。
角の文様部分にはオーエッチ工業の「OH」や大成モナックの「TM」、地元・東大阪市の市章などがアレンジされた形で盛り込まれているとのこと。
蛍光パウダー・蓄光パウダーのおかげで、強い光を当てたあとに見るとぼやっと青く光ります。
このあと、「なにわのムジョルニア」にしっかりと太陽光を当て……
暗い部屋に運ぶと、はっきりと光を放つ、神々しい姿が見られました。
無事完成して、改めてお披露目された「なにわのムジョルニア」とオーエッチ工業の三好さん、清水さん。
このあと、「なにわのムジョルニア」はHEP FIVE1階のMARVEL POP UP STORE内で2022年7月1日(金)から7月31日(日)まで展示される予定となっています。
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