メモ

Amazon初のドローン配達はあまり歓迎されていない


Amazonが、アメリカ・カリフォルニア州にある人口約3500人の非法人地域であるロックフォードで、同社初のドローンによる配達サービスを開始することを発表しました。しかし、ドローン飛行によるプライバシー侵害や地元産業の衰退などを懸念する一部の住民からは歓迎されていないと報じられています。

Amazon is bringing drone delivery to this California cowboy town - The Washington Post
https://www.washingtonpost.com/technology/2022/06/20/amazon-delivery-drones-california-cowboy-horses/

Amazonは2022年6月13日に、長らく開発やテストを続けてきたドローン配達サービス「Amazon Prime Air」を、カリフォルニア州ロックフォードで開始する計画を明らかにしました。

Delivery with drones on thousands of everyday items in one hour or less.

Taking flight later this year in Lockeford, California. https://t.co/xpu0nk4YF9 pic.twitter.com/ChnKcY4XWv

— Amazon (@amazon)


Amazonは、発表から半年ほど前から地元当局と連絡を取り、初のドローン配達サービスを展開するプロジェクトについて伝えていたとのこと。しかし、果樹園で採れたブドウや、牧場で育った牛や馬を特産品としているこの地域の住民の多くは、6月の発表までAmazonの計画を知りませんでした。

なぜなら、Amazonはデータセンターやフルフィルメントセンターを新しく建設する際に、コードネームを使って地元当局と補助金交渉をするなどして、秘密裏にプロジェクトを進めることが多いからです。


建設が進められているドローン施設の真向かいで、犬や馬、ヤギたちと暮らしている82歳の女性は、The Washington Postの取材に対して、「Amazonの計画のことなんて誰も言いませんでした」と話しました。最近購入したワイン醸造所をマリファナ農場に改造するのに忙しいという女性の兄弟2人も、計画のことは知らなかったそうです。

取材をきっかけにドローン配達サービスのことを知った地元のアーチェリー用品店の男性は、冗談半分に「いい射的の練習になります」とコメントしました。


伝えられるところによると、Amazonがロックフォードを選んだのは天候、田舎だということ、高速道路へのアクセス性、既存の顧客基盤などの条件がよかったことが主な理由とのこと。また、官僚主義的ではない地元当局の対応も決め手でした。報復を恐れて匿名で取材に応じた元Amazon社員は、当局との交渉の印象について「カウボーイみたいな感じで、やりたいようにやっている様子でした」と述べました。

Amazonは目下、同社初のドローン配達サービスを試してくれる地元住人を探しています。このプロジェクトに申し込むと、近くの倉庫に保管されている5ポンド(約2.26kg)以内の荷物のなから好きな品物を選択できます。そして、その品物は幅6.5フィート(約2メートル)、高さ4フィート(約1.2メートル)の大きさのドローンにより、約4フィートの高さから所定の場所に投下されることになります。

しかし、ロックフォードの住民の一部はAmazonのドローンを歓迎していません。ロックフォードの近くに住むセメント工事業者のTim Blighton氏は、取材に対して「Amazonは私たちのプライバシーを侵害しています」と話しました。Blighton氏は以前、自宅の上にドローンを飛ばした隣人に向かって、ドローンを打ち落とすと脅したこともあるそうです。

またBlighton氏はAmazonが地元の店舗の衰退を招くことを危惧して、「Amazonは私たちの個人商店を破壊するつもりです」ともコメントしています。

牧畜業が盛んな地域ならではの問題もあります。取材に応じたNaydeene Koster氏は「私は馬や他の家畜をたくさん飼っていますが、ドローンが動物たちをおびえさせてしまわないか心配です。特に馬は、危険を感じるとどんな種類の柵でも有刺鉄線でも突き破って走り出してしまいます」「ロックフォードは昔ながらの牧場でできている町ですから、新しいテクノロジーがプライバシーを侵害し、動物たちを怖がらせるのではないかという心配は、ここに住む多くの人にとって大変恐ろしいものなのです」と述べました。


The Washington Postは他にも多くの住人から話を聞いており、その中には「ドローンに人の仕事が奪われる」と反対する意見があったほか、親戚がAmazonの倉庫労働者だという人から、「そもそもAmazonは人をまっとうに扱う企業ではない」と不信感をあらわにする声などもありました。一方で、Amazonをよく利用している地元住民や、郊外に住んでいて近所に生活必需品を扱う店がない人など、ドローン配達サービスに前向きな人もいました。

Amazonの広報担当者であるAv Zammit氏は、「配達までの往復の飛行中に撮影することはありませんし、飛行データを他の目的に使うこともありません。私は、いつの日かPrime Airのドローンを見ることはAmazonの配達トラックを見るのと同じくらい当たり前になると思っています」とコメントした上で、「誰かがドローンを撃墜した場合は、法律に抵触することになります」と付け加えました。

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in メモ, Posted by log1l_ks

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