ハードウェア

Kindleの一部モデルで電子書籍の購入が不可能に


1990年代に本のオンラインマーケットプレイスとしてスタートしたAmazonは、今では世界最大級のオンラインショッピングサイトへと成長しました。そんなAmazonが最初にリリースしたハードウェア製品である電子書籍リーダー・Kindleの一部で、2022年8月以降に新しい電子書籍が購入できなくなります。

Older Kindle e-readers will lose Store Access to buy ebooks in August - Good e-Reader
https://goodereader.com/blog/kindle/older-kindle-e-readers-will-lose-store-access-to-buy-ebooks-in-august


Old Amazon Kindles won't be able to buy new e-books starting in August
https://www.androidpolice.com/kindle-purchases-shutdown/

第1世代Kindleが発売されたのは2007年のことで、その後、Amazonは複数回にわたりKindleをバージョンアップしてきました。そんなKindleの中でも比較的古いモデルである第2世代Kindle、Kindle DX、Kindle Keyboard、第4世代Kindle、第5世代Kindleを利用しているユーザーに対して、Amazonが「電子書籍の購入およびレンタルが不可能になる」という旨のメールを送信したことが明らかになっています。なお、既にこれらのKindleに保存されている電子書籍については引き続き利用可能となるようです。


Amazonが古いKindleの電子書籍ストアへのアクセスを完全に遮断したのは今回が初めてのこと。なお、Amazonは特定のモデルでのみ電子書籍ストアへのアクセスを遮断する理由を説明していませんが、電子書籍関連メディアのGood e-Readerは、「TLSの問題が原因である可能性が高い」と報じています。

より詳細に説明すると、古いモデルではTLS 1.0と1.1しかサポートしておらず、ハードウェアも古いため、電子書籍ストアでコンテンツを購入するために必要なパーミッションを得られないとのこと。そのため、Amazonがファームウェアアップデートを配信するだけでは問題を解決することができず、古いモデルをサービス対象外とするほかない状況に陥ったのではとGood e-Readerは推測しています。

なお、古いKindleが最新のTLSをサポートしていないため、これらの端末からWikipediaにアクセスできなくなった事例があるとGood e-Readerは記しています。


Amazonは古いKindleユーザーに対して新しいKindleを30%オフで購入できるクーポンを配布しています。なお、クーポンを配布してKindleに関するネガティブな声を抑えようというAmazonの手法は、アメリカの3Gネットワークが軒並み閉鎖した際に、3G接続にのみ対応したKindleが使いものにならなくなった際にも取られた手法であるとGood e-Readerは報じています。

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in ネットサービス,   ハードウェア, Posted by logu_ii

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