ソフトウェア

AviUtlのフィルタ処理をGPU使用で高速化するプラグインが登場


1997年にリリースされた無料のフィルタリングツール「AviUtl」は、プラグインを導入することで高度な動画編集機能を獲得できるのが特徴です。そんなAviUltは基本的にCPUでフィルタ処理を行っているところを、GPUによる処理に切り替えるプラグインを導入することで処理を高速化することが可能です。

GPU化で処理を高速化するプラグインの1つが、氏の開発した「Boostプラグイン」です。

Aviutl Plugin 配布 Boost プラグイン : Aviutl研究所
https://aviutl.techblog.jp/archives/aviutl_plugin_boost.html

以下のムービーでBoostプラグインが解説されています。

Aviutl Plugin配布!AviutlをGPU動作化して超高速にするAviutl Boost! - ニコニコ動画


通常時だと65分44秒かかっていた処理時間を、GeForce GTX 1070搭載のPCでBoostプラグインを導入することで4分12秒にまで短縮することができたとのこと。なお、Boostプラグインはソースコードが公開されていないので詳しい仕様が不明ですが、柳さんのコメントによると「CUDAだとNVIDIAだけになってしまうので、Direct X11を使用して全メーカーに対応している」とのこと。


Boostプラグインの機能は「フィルタ処理のGPU化」「画像合成処理のGPU化」「Zバッファに制限をかけて高速化」の3つ。


ただし、Boostプラグインは多くのプラグインと競合してしまいます。数多くのプラグインを導入してAviUtlを使いやすいようにカスタマイズしている人も多いので、 Boostプラグインの「多くのプラグインと競合してしまう」という点は長く使っているユーザーほど苦しめられる点といえます。

「フィルター効果の処理をGPU使用で高速化する」という目的であれば、AviUtlのバグを修正するためにePi氏が開発したプラグイン「patch.aul」を使うという手もあります。patch.aulは競合するプラグインが少ないので、大量のプラグインを導入してAviUtlを使っているユーザーにはpatch.aulの方がおすすめといえます。

patch.aul - ePi
https://scrapbox.io/ePi5131/patch.aul

AviUtlのバグを直すプラグイン作った / patch.aul - YouTube


patch.aulのGPU処理機能については以下のムービーで説明されています。

処理をGPU化 / patch.aul / AviUtlプラグイン - ニコニコ動画


patch.aulはAviUtlの拡張編集のバグを修正するプラグインです。patch.aulが対応するバージョンはAviUtl v1.10/拡張編集 v0.92です。


patch.aulは放射ブラー・極座標変換・閃光(せんこう)でGPU化の恩恵を受けることができます。


patch.aulには他にも以下の機能があるとのこと。全体的に拡張機能のバグを修正する目的で開発されているので、フィルター処理に限らず全体的に処理が高速化されるというのがpatch.aulの大きなメリット。


patch.aulはオープンソースで開発されており、プラグイン本体とソースコードがGitHubで公開されています。

Releases · ePi5131/patch.aul · GitHub
https://github.com/ePi5131/patch.aul/releases

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in ソフトウェア,   動画, Posted by log1i_yk

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