Uberが「自律式ロボットや自動運転車によるフードデリバリー」のテストを開始

フードデリバリーサービスや配車サービスを展開するUberが、「歩道を自律走行するロボットや自動運転車が料理をデリバリーするサービス」のテストを開始すると、現地時間の2022年5月16日に発表しました。

Uber Eats pilots autonomous delivery with Serve Robotics, Motional | TechCrunch
https://techcrunch.com/2022/05/15/uber-eats-pilots-autonomous-delivery-with-serve-robotics-motional/

Uber teams up with Serve Robotics and Motional for autonomous food deliveries - SiliconANGLE
https://siliconangle.com/2022/05/16/uber-teams-serve-robotics-motional-autonomous-food-deliveries/

Uberが発表した「歩道を自律走行するロボットによるフードデリバリーサービス」については、以下のムービーの6分2秒付近から見るとよくわかります。

Go/Get 2022 | Uber - YouTube

気持ちよさそうに眠っている女性。

スマートフォンで料理を注文すると……

二度寝に突入。

スマートフォンに「あと5分で注文した料理が届く」という通知が届き、ようやく目を覚ましました。

気合を入れて起きた女性が家の前まで出てくると……

自律走行するロボットが料理を届けてくれました。

スマートフォンに届いたパスコードを入力すると……

中に入っている料理を受け取ることができます。

女性は戸惑いつつも笑顔を浮かべました。

自律走行するロボットによるフードデリバリーサービスは、2021年にUberからスピンアウトした宅配ロボット開発企業・Serve Roboticsとの提携により、カリフォルニア州ロサンゼルス郡のウェスト・ハリウッドでテスト展開されます。

Serve Roboticsが開発する宅配ロボットはLIDARやソナーなど複数のセンサーを備え、限定領域下におけるほぼ完全な自動運転が可能なレベル4の自動運転システムを搭載しており、1回の充電で最大50ポンド(約22.7kg)の商品を25マイル(約40km)運ぶことができるとのこと。テスト期間中の宅配ロボットは遠隔地のオペレーターによって監視され、道路を横断するなど特定の状況において、操作がオペレーターに引き継がれることがあるそうです。

また、Uberは自動運転技術を開発するMotionalとも提携し、ロサンゼルス郡サンタモニカで自動運転車によるフードデリバリーサービスを展開することを発表しました。なお、テスト中はカリフォルニア州の自動車管理局の規制に従って人間のオペレーターが配達中の車両に搭乗し、必要に応じて手動運転を行うこともあるとされています。

いずれのサービスでも、まずは少数のレストランやカフェなどからの宅配に対応するとのことで、Serve Roboticsの宅配ロボットは近距離の配達にのみ焦点を当て、Motionalは長距離配達も処理するとUberの広報担当者は述べています。広報担当者は海外メディアのTechCrunchに対し、「これら2つのパイロット展開から、顧客や販売店が実際のところ何を求めているのかや、自動運転車メーカーとの統合を始めるにあたってどのようなデリバリーサービスが理にかなっているのかを学ぶことができます。この2つの実験が成功し、今後数カ月にわたって学び続け、どのように拡張していくのかを考えることを望んでいます」と述べました。

なお、TechCrunchはかつてUberが自動運転部門を売却したスタートアップ・Auroraと提携していないことに注目しています。これについてUberは、フードデリバリーの分野で複数のプレイヤーと提携することを検討しており、将来的にさらに多くの企業とパートナーシップを結ぶかもしれないとTechCrunchに述べたとのことです。

Uberが約4200億円で自動運転部門をスタートアップに売却 - GIGAZINE