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イーロン・マスクは有料サブスクリプションだけでTwitterの売上の2倍をたたき出す計画


Twitterの買収にこぎ着けたイーロン・マスクは、Twitterの有料サービスである「Twitter Blue」の加入者を2028年までに1億5900万人に伸ばし、有料サブスクリプションサービスだけで現状の売上の2倍の額を稼ぎ出すことを計画していることが明らかになりました。

Inside Elon Musk’s Big Plans for Twitter - The New York Times
https://www.nytimes.com/2022/05/06/technology/elon-musk-twitter-pitch-deck.html

Elon Musk thinks he can double Twitter’s revenue through subscriptions alone - The Verge
https://www.theverge.com/2022/5/7/23061198/elon-musk-double-twitter-revenue-through-subscriptions-blue

マスク氏はTwitterの買収にかかる費用を複数の投資家や投資会社から募っています。これらの投資家に資金拠出を頼むためにマスク氏が用意した資料(ピッチデッキ)によると、マスク氏はTwitter Blueの加入者を2025年までに6900万人に増やし、2028年までにその数を2倍超の1億5900万人に増やすことを計画している模様。なお、マスク氏はTwitterのユーザー数も大幅に増加すると予測しており、2025年には6億人、2028年に9億3100万人に達するとしています。なお、2021年に報告されたTwitterのユーザー数は2億1700万人でした。


Twitterが提供している有料サブスクリプションサービスは、記事作成時点ではウェブページ上から広告を削除したり独自機能を使用したりすることが可能になるという「Twitter Blue」のみ。Twitter Blueの詳細は以下の記事にまとめられています。

Twitterが有料サービス「Twitter Blue」を開始、ツイート投稿後の取り消し・修正が可能に - GIGAZINE


ピッチデッキにはTwitter Blue以外にも「X」という名の謎の有料サブスクリプションサービスの計画が概説されているそうです。マスク氏はこのXの加入者を2023年までに900万人、2028年までに1億400万人獲得することを計画している模様。

そして、マスク氏はTwitter BlueとXという2つの有料サブスクリプションサービスによる売上が2028年には100億ドル(約1兆3000億円)に到達すると予測しています。なお、2021年のTwitterの総売上は50億ドル(約6500億円)であったため、有料サブスクリプションサービスの売上だけで現状の2倍の売上をたたき出せるようになるとマスク氏は計算しているわけ。

また、マスク氏は2028年にはTwitterの総売上が264億ドル(約3兆4000億円)に到達すると予測しているため、売上の約38%が有料サブスクリプションサービスによるものになると計算していることになります。The New York TimesはTwitterが残りの売上のほぼすべてとなる120億ドル(約1兆6000億円)程度を広告で稼ぎ出すことになるのではと予想しています。なお、記事作成時点でのTwitterの主要な収入源は広告であり、収入の大部分をどれだけ広告に依存しているかは四半期決算を見れば明らかです。

Twitterの2021年第3四半期売上高は前年同期比37%増の1460億円、AppleのATTによる影響は想定より軽微 - GIGAZINE


報道によると、マスク氏のピッチデッキには決済ビジネスから1500万ドル(約20億円)の資金を調達する計画が記されており、この収入は2028年には13億ドル(約1700億円)にまで成長することになると予測されています。マスク氏が計画している「決済ビジネス経由の売上」が何を示しているのかは不明ですが、The Vergeは「マスク氏はTwitterと決済ビジネスの関係に拡大の余地があると見ているのかもしれません」と指摘しています。

さらに、The New York Timesは「マスク氏はTwitterのデータライセンスを通じて売上を伸ばすことを計画しているのでは」とも指摘。なお、Twitterは2021年に「データライセンスおよびその他」の分野で5億7200万ドル(約750億円)の収入を記録しています。

ただし、「ツイートの著作権はユーザーに帰属するため、もしもマスク氏がツイートの転売を計画しているならば、Twitterは利用規約を根本的に変更する必要があります」とThe Vergeの編集長であるNilay Patel氏は指摘しており、データライセンスで売上を伸ばす際の障害を挙げています。


なお、マスク氏は新しいサービスを構築するために追加の従業員を3600人雇用する計画だそうで、Twitterの従業員数は2025年に1万1072人に到達するそうです。

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in ネットサービス, Posted by logu_ii

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