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Google検索で「上手にググる」ための5つのポイントをソフトウェア工学の専門家が解説


Google検索は、その利便性や精度の高さから検索市場で圧倒的なシェアを占めている一方で、近年はSEO対策に特化した低質なサイトが検索結果の上位に出てしまう問題から「Google検索は死んでいる」と指摘されるなど、検索のやり方や検索ワード選びにも知識とリテラシーが要求されるサービスとなりつつあります。そんなGoogle検索がかかえる問題点や、Google検索を使う上でおさえておくべきポイントについて専門家がまとめました。

There is, in fact, a 'wrong' way to use Google. Here are 5 tips to set you on the right path
https://theconversation.com/there-is-in-fact-a-wrong-way-to-use-google-here-are-5-tips-to-set-you-on-the-right-path-179099

オーストラリア・ディーキン大学でソフトウェア工学を教えているMuneera Bano氏がGoogle検索の問題に取り組むことになったのは、新型コロナウイルス感染症に関する記事に陰謀論めいたコメントがついていたのがきっかけです。思わず主張の根拠を尋ねたBano氏は、コメントの投稿者とのやり取りからその人が検索に使っている単語にある種の偏りがあることに気がつきました。

この出来事についてBano氏は、「学者として興味深いと思いました。というのも、学術研究はエビデンスや分析、査読に基づいて物事の真相を明らかにすることを目的としているのに対し、Google検索はその分野の知識があるのかどうかも分からない人が書いたコンテンツがユーザーの好みかどうかに力点を置いたものだからです。要するに、Googleのアルゴリズムは『人気のない真実』にはペナルティを与える可能性があるのです」と指摘しています。


Bano氏によると、Google検索のアルゴリズムが検索結果をランク付けする要素は200種類以上あるとのこと。その中で主な要素は次の6点です。
・検索で使用される特定のキーワード
・キーワードの意味
・ランキングアルゴリズムによって評価されたウェブページとキーワードの関連性
・コンテンツの質
・ウェブページの使いやすさ
・GmailやYouTubeなどのGoogle製品から取得したデータに基づくユーザーの好みや関心

しかし、前述の通りGoogle検索にはSEO対策により低質なコンテンツでも検索結果の上位に表示されてしまう問題があります。また、ユーザーの好みに応じて検索結果がカスタマイズされるということは、同じ検索ワードを使っても人によって結果が異なるということになり、ひいては「検索を繰り返すことで意見の偏りが強化されてしまう危険なサイクルに陥るリスクもある」と、Bano氏は警鐘を鳴らしています。


また、以前の「Googleのアルゴリズムが黒人をゴリラと認識した問題」からGoogleが検索結果からゴリラの画像をブロックすることを余儀なくされている点などから、Bano氏は「Google検索は優れた検索エンジンですが、同時に発展途上の検索エンジンでもあります」と指摘して、Google検索を使う上で知っておくべき事柄を以下の5つにまとめました。

◆1:検索ワード選びに注意すること
Google検索の結果は検索ワードとの関連性が最も高いウェブページを表示するので、検索をする際は常に検索ワードが検索結果にどんな影響を与えるかを考慮する必要があります。

◆2:シンプルな検索ワードから徐々に検索結果を絞っていくこと
上記のポイントがあるため、複数の検索ワードを使った検索をする場合は、最初に知りたいことを最も端的に表した単語で簡潔に検索をしてから、徐々に言葉を増やして検索結果を絞っていく方がいいとのこと。

◆3:検索結果のURLにも注目すること
質の高いコンテンツは、検証済みか、または検証が可能な情報源から得られます。そのため、検索結果のページタイトルだけでなくURLにも注目し、例えば政府機関の公式ウェブサイトかどうかなど、発信者が信頼できるかどうかをチェックする必要があります。


◆4:検索結果がパーソナライズされていることを知っておくこと
前述の通り、Google検索では過去の検索履歴や自分の現在地、YouTubeの視聴履歴などから推測された興味などによって検索結果が変わります。そのため、例えばブラウザのシークレットモードを使うなどして、検索結果が余計な要素の影響を受けないようにした方がいい場合もあるとのこと。

◆5:他の選択肢もあることを覚えておくこと
検索エンジンはGoogleだけではないので、Bing・Yahoo・Baidu・DuckDuckGo・Ecosiaなど他の検索エンジンを使うことも可能です。またBano氏は、複数の検索エンジンで同じ事柄を調べてみて、その結果を比較してみるのもいいと推奨しました。

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in ネットサービス, Posted by log1l_ks

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