ヨーロッパのGoogle Playからロシア政府所有メディアのアプリが削除される
2022年3月1日、ロシア政府系メディアであるロシアの今日傘下にある通信社スプートニクスプートニク、およびロシア連邦政府が所有するテレビ局「ロシア・トゥデイ(RT)」のアプリが、ヨーロッパにおいてGoogle Playで利用できない状況であることを通信社のロイターが報じました。Googleは以前よりウクライナでの同アプリの利用を制限していましたが、対象地域が拡大された模様です。
Exclusive: Google blocks RT, Sputnik from Play app store in Europe | Reuters
https://www.reuters.com/technology/exclusive-google-blocks-rt-sputnik-play-app-store-europe-2022-03-02/
2022年2月24日にロシアがウクライナへ侵攻したことを受け、各国政府や民間企業がロシアに対する制裁を相次いで開始。特にRTとスプートニクに対してはMetaがFacebookとInstagramでEU向けのサービスから排除したほか、TikTokも同域内で2社のコンテンツをブロック。YouTubeはチャンネルの収益化を停止したうえで、EUからのアクセスをブロックする方針を発表しています。
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Googleはこのほかにも、ウクライナ政府からの要請を受けてウクライナ国内からRTとスプートニクのアプリダウンロードを制限していました。この措置において既存の利用者は引き続きアプリを利用できますが、新規ダウンロードが制限されたかたちとなっていました。今回、Googleはウクライナに加え、ヨーロッパ各国からのダウンロードを制限。また同日、Googleは同社のニュース検索ツールを含むニュース関連機能から、RTやスプートニクといったロシアの国営メディアを削除したことが分かっています。
Googleの規制に対し、RTのAnna Belkina編集長は「RTの最近の報道が虚偽だという証拠が何一つ示されていない。昨今の集中的な干渉は、一つの視点に捕らわれた聴衆が異なる視点を目にすることを恐れているように思える」と主張しました。
なお、Appleも自社アプリストアでRTとスプートニクのダウンロードを制限していますが、この措置はGoogleとは異なりロシア以外のすべての国に対して行われています。加えて、Appleはロシア国内でのハードウェア販売を制限したことも発表しています。
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