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ロシアのウクライナ侵攻に対して中立的な姿勢を示す声明をロシアのセキュリティ企業「カスペルスキー」CEOが発表

by Axel Bührmann

ロシアの首都モスクワに本社を構えるセキュリティ企業・カスペルスキーの創設者であるユージン・カスペルスキーCEOがTwitterで、「ウクライナの停戦交渉を歓迎する」という声明を発表しました。

Russian Cybersecurity Giant Kaspersky Tries to Maintain Neutrality During Ukraine War
https://www.vice.com/en/article/dyp5qj/eugene-kaspersky-neutral-ukraine-war-russia

ロシアのウラジーミル・プーチン大統領は日本時間の2022年2月24日(木)に、「ウクライナの非武装化」を目的としてウクライナへの侵攻を宣言しました。これに対してウクライナ側は降伏を拒否して抗戦の構えを見せたことから、ロシアはウクライナの首都キエフ(キーウ)に進軍し、爆撃を行いました。


そして2022年2月28日、ロシアとウクライナはウクライナ・ベラルーシ国境で停戦交渉を行いました。ロシア側は宣言時と変わらず「ウクライナの非武装化」を停戦条件に挙げており、記事作成時点で合意に至っていませんが、停戦交渉自体は続けられる見通しです。

ロシアとウクライナ、2日に2回目の停戦交渉 数日延期の公算とトルコ報道官 | ロイター
https://jp.reuters.com/article/ukraine-crisis-russia-talks-secondround-idJPKBN2KY53B

カスペルスキーCEOは2022年3月1日に「私たちは、ウクライナの現状を解決するための交渉の開始を歓迎し、停戦と和解につながることを期待しています。私たちは、平和的な対話が戦いを解決するための唯一の可能な手段であると信じています。戦争は誰にとっても良いものではありません」とツイートしました。


さらにカスペルスキーCEOは「今回の出来事について、私たちは世界中の人々と同様にショックを受けています。このような状況において私たちにできることは、私たちの製品やサービスを世界中に、継続的に提供することです」と述べました。


カスペルスキーはロシアで最も有名な企業の1つで、カスペルスキーの開発するセキュリティソフトは世界中で使われており、ウイルスやマルウェアの研究も積極的に行っています。しかし、世界中にランサムウェアやマルウェアをばらまいているハッカーグループの中にはロシア政府にバックアップされているものがあり、セキュリティ企業であるカスペルスキーもロシア政府と癒着しているのではないかと懸念する声も存在しています。


実際に2017年には、アメリカ政府機関でのカスペルスキー製品の使用が禁じられました。なお、カスペルスキーのセキュリティ研究所は、ロシア政府関連のハッカーグループについても定期的に報告を挙げています。

アメリカの国土安全保障省がロシアの影響を懸念し政府機関でのカスペルスキー製品の使用中止を命令 - GIGAZINE


海外メディアのMotherboardはこのカスペルスキーCEOのツイートについて、「ロシアがウクライナに侵攻して以来のカスペルスキーの立場をまとめたもの」と述べ、「これまでの沈黙や傍観は戦争に対して中立であろうとするカスペルスキーの姿勢を示している」と評価しています。

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in メモ, Posted by log1i_yk

You can read the machine translated English article CEO of Russian security company Kaspersk….