「ネコの脳は小さくなってきている」と研究で明らかに
イヌと並び愛玩動物として親しまれているネコですが、人間に飼い慣らされたことによって脳が小さくなっている可能性が指摘されました。
Cranial volume and palate length of cats, Felis spp., under domestication, hybridization and in wild populations | Royal Society Open Science
https://doi.org/10.1098/rsos.210477
Study Confirms Suspicions That Cat Brains Are Smaller Than They Used to Be
https://www.sciencealert.com/study-confirms-suspicions-that-cat-brains-are-smaller-than-they-used-to-be
ネコに限らず、イヌや馬などの動物は家畜化されたことにより脳が縮小している可能性が研究により指摘されています。外的ストレスで興奮する機会が減少することや、エサを簡単に得られるようになることなどが原因です。
今回、ウィーン大学のラファエラ・レッシュ氏らは、現代でペットとして飼われる家畜化されたネコ「イエネコ」と、イエネコの起源とされる家畜化前のリビアヤマネコ、野生のネコの脳を比較しました。
3種を比較したところ、イエネコはほかの2種よりも脳が小さいことが判明。一部で唱えられてきた「ネコはイヌとは違い完全に飼い慣らされてはおらず、『半家畜化』しているだけだ」という説を覆すものだとレッシュ氏らは記しています。
また、「動物は家畜化による脳の縮小に伴い、口蓋(こうがい)も縮小するのでは」という説も唱えられてきたのですが、レッシュ氏らの調査ではネコに口蓋の縮小は認められなかったとのことです。
レッシュ氏らは「この研究は家畜化とその形態への影響についての理解を深めるために役立ちます」と述べました。
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