史上最大の株式市場デビューとなることが期待されているOpenAI・Anthropic・SpaceXを市場は受け止めきれるか?

ChatGPTの開発元でありAIブームの火付け役でもあるOpenAI、Claudeの開発元として知られるAnthropic、Grokの開発元であるxAIを傘下に持つイーロン・マスク氏率いるSpaceXというAI業界でも特に注目度の高い3社が上場を検討しています。AI大手の相次ぐ上場に市場は耐えられるのかについて、世界有数の経済紙であるThe Economistが論じました。
Can the stockmarket swallow Anthropic, SpaceX and OpenAI?
https://www.economist.com/finance-and-economics/2026/06/01/can-the-stockmarket-swallow-anthropic-spacex-and-openai
2026年5月中旬、SpaceXはアメリカ証券取引委員会(SEC)に新規株式公開(IPO)の登録届出書を提出しました。SpaceXのIPOは史上最大規模になると報じられており、調達額は約750億ドル(約12兆円)、企業価値は約1兆7500億ドル(約280兆円)に達する見込みです。
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Anthropicも現地時間の2026年6月1日、SECにIPOの登録届出書の草案を提出しています。公開される株式数や価格は未定ですが、同社は直近の資金調達で650億ドル(約10兆4000億円)を集めており、企業価値は9650億ドル(約154兆円)に達していると報じられています。
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by TechCrunch
両社の競合であるOpenAIも、間もなくIPOの登録届出書をSECに提出するのではないかと予想されています。SpaceXとAnthropicはどちらも調達額が600億ドル(約9兆6000億円)を超えると予想されているため、この2社にOpenAIを加えた3社がIPOを実施するとなると、アメリカ企業の時価総額に最大4兆ドル(約640兆円)が加算される可能性があります。
世界最大級のオンライン証券会社であるInteractive Brokersのチーフストラテジストを務めるスティーブ・ソスニック氏は、3社のIPOがもたらす危機について警告しました。特に懸念されるのがインデックス・プロバイダーがこれら3社をベンチマークに優先的に組み入れるかどうかです。もしもそうなれば、数兆ドル(数百兆円)の資産を運用するトラッカーファンドが、発行後わずか数日で新規株式を買い漁ることになるでしょう。
「そうなってしまった場合、非常に規模が大きく流動性の高い市場に、多くの投資家が存在することとなります。今回のような超大型IPOの実施は前例のないことですが、アメリカの並外れた株式市場はそれを難なく吸収することとなるでしょう。ただし、その後数年間は多少の混乱が生じることは覚悟しておかなければいけないでしょう」とThe Economistは指摘しています。

記事作成時点でのIPOにおける史上最大の資金調達額を記録したのは、2019年に上場したサウジアラビアの国営石油会社であるサウジアラムコで、その額は290億ドル(約4兆6000億円)です。
これに対して、SpaceX・Anthropic・OpenAIの3社は合わせて2000億ドル(約32兆円)強の調達を目指しています。しかし、「これはアメリカの株式市場では誤差の範囲のようなもの」とThe Economistは指摘しました。なぜなら、アメリカの代表的な株価指数であるラッセル3000に含まれる企業の時価総額は合計79兆ドル(約1京3000兆円)、より狭い範囲の株価指数であるS&P500に含まれる企業の時価総額でも69兆ドル(約1京1000兆円)に上るためです。
ほとんどの株価指数は公開取引されている株式の価値に比例して企業にウエイトを付けます。SpaceXの場合、発行予定の約750億ドルの株式のみを意味するため、S&P500におけるSpaceXの初期ウエイトは約0.1%です。NASDAQ100は例外で、浮動株の最大3倍まで企業にウエイトを付けるルールに変更しました。それでも、NASDAQ100におけるSpaceXの初期ウエイトは約0.5%程度に留まる見込みです。
IPO目論見書のロックアップ条項により、社内関係者や初期投資家はIPO時に既存の株式を売却して浮動株比率を高めることができません。しかし、時間の経過と共にこれらの条項が期限切れとなれば、数百兆円相当の新株が市場に出回るようになるだろうとThe Economistは指摘しています。
SpaceXはロックアップされている株式を複数回に分けて放出予定です。IPOで750億ドル相当の株式が発行され、同社の時価総額が目標の1兆7500億ドルに達した場合、最初の浮動株比率は4%となります。残りの株式の約半分を占めるマスク氏の持ち株は、IPO後366日間は売却できません。この制限は、特定の大口投資家が保有する一部の株式にも適用される見込みです。
SpaceXの時価総額の半分弱に相当する残りの株式は、ロックアップ期限がより早く終了します。8月か9月に行われる最初の四半期決算報告後、インサイダーは保有株式の20%を売却可能となります。株価がIPO価格よりも30%以上上昇した場合、さらに10%を売却することが可能。追加の株式は、IPO後と2回目の四半期決算報告後の定められた期日に売却される予定です。

もちろん内部関係者は必ずしも株式を売却する必要はありません。特にマスク氏は、保有する株式の大部分が大きな議決権を持つため、SpaceXの支配権を確固たるものにするべく、株式を保有し続ける可能性があります。同様の考慮事項は、AnthropicとOpenAIの株式公開後の株主にも当てはまります。
フロリダ大学のジェイ・リッター氏は、1980年から2024年の間に上場された株式のIPO後のリターンを調査したところ、株式の平均リターンは最初の取引日から3年間で市場全体よりも20パーセントポイントも低かったと報告しました。調査によると、売上高の40倍以上の評価額を持つ企業は、58パーセントポイントもパフォーマンスが低かったそうです。なお、評価額が1兆7500億ドルのSpaceXの場合、評価額は売上高の90倍以上となります。大型IPOにおいて、企業が株式を最高値で売りたいと考えるのは当然のことです。ただし、1990年代後半や2008年以前のIPOブームの後には大きな不況が続いたとThe Economistは指摘しています。
大きな懸念となるのは、SpaceX・Anthropic・OpenAIのIPOが、今後新規上場する巨大テクノロジー企業や既存企業の両方による、さらなる資金調達にも影響を及ぼすかもしれないという点です。The Economistは「投資家はSpaceX・Anthropic・OpenAIのIPOに熱狂するでしょう。しかし、数年後に株式市場は資本調整に備える必要があるかもしれません」と締めくくりました。

なお、ソーシャル掲示板のHacker News上では「SpaceX・Anthropic・OpenAIの評価額は高すぎるし、IPO後の株価はかなり下落すると予想されます。個人的には株価が下落するまでこれらの株を購入することを検討しようとは思いません。しかし、これが必ずしも株式市場の危機や資金力のある企業の倒産につながるわけではありません。これらの企業が行っている支出はすべて現実のもので、サプライヤーの利益も同様に現実のものです。株価の下落分の一部は、他の銘柄の上昇や経済成長によって相殺される可能性があります。株式市場と経済はゼロサムゲームではありません」というコメントや、「AnthropicのIPO時価総額が約1兆ドル(約160兆円)であるのに対して、2004年当時のGoogleの時価総額は230億ドル(約3兆7000億円)だったことを考えると、途方もない数字に思えるかもしれません。しかし、当時のGoogleの売上高は27億ドル(約4300億円)だったのに対して、Anthropicの時価総額は既に470億ドル(約7兆5000億円)に達しており、時価総額は売上高の約20倍です。Anthropicは売上高の伸びも非常に高いため(2024年以降で50倍)、それほど突飛な数字ではないようにも思えます」というコメントも寄せられていました。一方で、SpaceXのIPOに際して複数の規則が変更されたという指摘もあります。
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in AI, Posted by logu_ii
You can read the machine translated English article Can the market handle the potential of O….






