ネットサービス

AWSが新クラウド向けプロセッサ「Graviton3」と新インスタンス「EC2 C7g」を発表


Amazon Web Services(AWS)が2021年11月29日(月)から12月3日(金)まで開催しているAWSのラーニングカンファレンス「AWS re:Invent」の中で、新たに開発した「Graviton3プロセッサ」を搭載した新インスタンスファミリー「EC2 C7g」を発表しました。

Announcing new Amazon EC2 C7g instances powered by AWS Graviton3 processors
https://aws.amazon.com/jp/about-aws/whats-new/2021/11/amazon-ec2-c7g-instances-aws-graviton3-processors/

Introducing AWS Graviton3 Processors and Amazon EC2 C7g Instances | Amazon Web Services - YouTube


新たに発表されたC7gは、ハイパフォーマンスコンピューティング(HPC)・ゲーム・ビデオエンコーディング・CPUベースの機械学習推論などのコンピューティングを多用するワークロードに対して、Amazon EC2で最高のコストパフォーマンスを実現するインスタンスファミリー。DDR4メモリに比べて50%も広い帯域幅を提供する最先端のDDR5メモリを搭載していたクラウド初のインスタンスとなっており、Graviton2プロセッサを採用した前世代のC6gに比べてネットワーク帯域幅は20%向上。さらに、高レベルのノード間通信を必要とするHPCなどのアプリケーションのために、Elastic Fabric Adapter(EFA)をサポートしています。

C7gの目玉となるGraviton3プロセッサは、Amazon EC2のワークロードに対して最高の価格性能を実現するためにAWSがカスタム設計した、Gravitonシリーズの最新モデル。前世代のGraviton2に比べてコンピューティングパフォーマンスは最大25%向上し、浮動小数点演算パフォーマンスは最大2倍、暗号化ワークロードパフォーマンスは2倍高速化しました。さらに、bfloat16命令およびfp16命令のサポートに対応したことによって、Graviton2に比べてCPUベースの機械学習ワークロードで最大3倍のパフォーマンスまで実現。加えて、Graviton2で利用可能だった常時オンの256ビットメモリ暗号化だけでなく、セキュリティ強化のためのポインタ認証もサポートしたとのこと。


また、C7gインスタンスは、AWS Nitro System上に構築される点も特徴の一つ。AWS Nitro Systemは専用のハードウェアとパフォーマンスとセキュリティの為に作られたソフトウェアの組み合わせで、Amazonは「ハードウェアおよびソフトウェアにおけるイノベーションの集合体」と形容しています。

今回登場したC7gを含むAWS Gravitonファミリープロセッサを搭載したAmazon EC2インスタンスは、Amazon Linux 2・Red Hat Enterprise Linux・Suse Enterprise Linux Server・Ubuntuなど、多くの一般的なLinuxオペレーティングシステムに対応しており、AWSや独立系ソフトウェアベンダーが提供する、セキュリティ、監視・管理、コンテナ、CI/CDなどの多くの人気アプリケーションやサービスもサポートしているとのこと。C7gについてはすでにプレビューリクエストが可能となっており、以下のリンクからリクエストを申請できます。

Amazon EC2 C7g Preview
https://pages.awscloud.com/C7g-Preview.html

この記事のタイトルとURLをコピーする

・関連記事
Amazonが独自のプライベート5Gモバイルネットワークを数日で構築可能な「AWS Private 5G」のプレビューを発表 - GIGAZINE

Amazonのロボット運用技術を応用できる「AWS IoT RoboRunner」のパブリックプレビューがスタート - GIGAZINE

AmazonがAWSで多大な利益を得ている手法とは? - GIGAZINE

in ネットサービス, Posted by darkhorse_log

You can read the machine translated English article here.