レビュー

「祝祭」で報酬を得て植民地経営を加速させるボードゲーム「プエルトリコ20」の拡張第4弾を入れた全部盛りで遊んでみた


農場で生産した作物を売却してお金を稼ぎ、建物を建てて生産力を上げ、新世界での富と名声の獲得を目指すボードゲーム「プエルトリコ20」。これまで拡張なしの基本セット拡張第1弾「新たな建物」拡張第2弾「貴族」拡張第3弾「バッカニア」と遊んできましたが、このパッケージには新拡張として第4弾「祝祭」が同梱されているので、これまでの拡張と合わせた全部盛りでプレイしてみることにしました。

拡張第4弾「祝祭」で追加されるのは、この祝祭ボード。「農園」「商品」「建物」の3つの欄が用意されています。


まず、5種類の農園タイルを用意します。裏返してしっかりとシャッフルしたあと、1枚を引いて祝祭ボードに置き、残りはサプライに戻します。


続いて、5種類の商品駒を3つずつ用意。手の中や袋の中でしっかりシャッフルして3個引き、祝祭ボードに置きます。同じ種類の商品駒が複数出てもOKです。


最後に、プレイする建物を決定後、3段目の建物タイルを1枚ずつ取ってしっかりシャッフルし、1枚を引いて祝祭ボードに置きます。選ばなかったタイルはゲームボードに戻します。なお、最初に選んだ農園タイルと対になる生産建物が選ばれた場合(タバコ農園の場合はタバコ保存所、コーヒー農園の場合はコーヒー焙煎所)、建物をゲームボードに戻して別の建物をランダムに選びます。


完成した祝祭ボードはこんな感じ。「祝祭」には3つの異なる目的があり、最初に目的を達成したプレイヤーは報酬を得られます。「農場」は、ボード上に示された農園を3枚置いた最初のプレイヤーがサプライから労働者駒3個をゲット。「商品」は、1回の監督フェイズで祝祭ボード上にある商品駒3個を生産した最初のプレイヤーが銀行から3ダブロンをゲット。「建物」は示された建物を建設した最初のプレイヤーがサプライから3勝利点をゲットです。


拡張第1弾「新たな建物」、拡張第2弾「貴族」、拡張第3弾「バッカニア」を加えた全部盛りでプレイしてみました。


今回は3番手スタート。まずはトウモロコシと砂糖を生産して、祝祭の「農場」と「商品」の達成を目指します。


しかし、インディゴ農園を持ってスタートしたプレイヤーBの生産が先行し、先に「商品」を達成されてしまいました。3ダブロンを手にするプレイヤーB。達成された目標を示す駒はサプライに戻されます。わりと早めの達成で、プレイヤーBはこの臨時収入を足がかりに、勢力を拡大していくことに。


「祝祭」達成だけではゲームには勝てないので、コーヒーも生産してダブロンを稼ぎます。複数品目の生産になったため、祝祭の「建物」対象である専用工場を建設するメリットはあまりなさそう。


……と言っていると、プレイヤーAが専用工場を建設して報酬の3勝利点をゲット。このプレイヤーはスタートプレイヤーなのでインディゴ農園を持ってスタートし、その後も「開拓者」フェイズにインディゴ農園を拡大し、この時点では単一品種生産だったので、戦略と祝祭の目的が合致した形です。


手元には序盤のうちにトウモロコシ農場が2つそろっていて、祝祭の「農場」達成まであと1個になっていました。ところがその後はなかなかトウモロコシ農場入手の機会がなく、かといって自分で「開拓者」を選んでゲットするのがトウモロコシ農場ではどうにも割が合わず、とずるずる中盤になっていましたが、トウモロコシ農場3枚が出現した状態でプレイヤーDが「開拓者」を選択し、タバコ農園を選んだので、ようやく手元に最後のトウモロコシ農場がやってきました。祝祭の「農場」達成で、労働者駒3つを得て、ただちに配置できます。


このあと、インディゴにも手を出し4品種を生産。工場は品種が多ければ多いほどボーナスが増え、4品種なら3ダブロンのボーナスがもらえます。建てるのに7ダブロンかかりますが、多品種生産できていれば元は取れます。


プレイヤーAがインディゴを大量生産、プレイヤーBとCがタバコ以外の4品種生産を行うため、商品駒のうちトウモロコシ、インディゴ、コーヒーが枯れる事態に。駒がなくなると生産してもなにも生み出せないため、後手番はかなりの痛手です。


労働者が多かったので、「労働者駒3つにつき1勝利点」というボーナスのある要塞を建設。最後は61点でフィニッシュ。あと少しダブロンがあれば、「建設すれば8勝利点」という彫像を建てられたのですが、手順が前後してしまい届かなかったのが悔やまれます。


トップは、多品種少量生産の商品を「保有する貴族駒1個につき1種類の商品駒をサプライに戻して1勝利点を得られる(ただしすべて別種類)」という御用商人を活用してさばいた上に、別荘(親方フェイズ時にサプライから貴族駒1個を得る)+宝石商(監督フェイズ時に島にいる貴族駒1個につき1ダブロン)のコンボで、港に貴族をあふれさせたプレイヤーB。73点という過去最高点を記録しました。


「プエルトリコ20」は、プレイヤーの行動・選択が後ろの手番のプレイヤーに大きく影響を与えるため、建物タイルの組み合わせだけではなく、誰から開始するか、どういう席順にするかでも大きく戦い方が変化します。

プレイ時間は、4人で1フェイズ3分から5分ぐらい。どの役割選択が大きな岐路となる場面や、どの建物を建てるか選ぶ場面ではちょっと時間がかかることはありましたが、一方で商人フェイズで1人しか売却できず他3人がパスする場面や、建築家フェイズでダブロン不足のためパスする場面などがあるため、もっと短く終わることもあり、トータルでは1ゲームで2時間前後。


建物の効果がいろいろあり、特に拡張2では労働者駒を置くか貴族駒を置くかで役割が変わる建物もあって、慣れるまでは説明書を見ながらのプレイになりますが、ルール自体はシンプルで、リプレイ性の極めて高いゲームだと感じました。

説明書、カード類もすべて日本語化された「プエルトリコ20」は2022年一般発売予定。価格は、税込6600円(先行発売時)です。

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in レビュー,   ゲーム, Posted by logc_nt

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